「がんは、万が一ではなく二分の一」は本当なの?調べてみた

『万が一じゃなく二分の一|ACジャパン』
テレビCMでよく見かけます。
どんな意図のCMなのでしょうか?
調べたところ、ACジャパンサイトに説明が掲載されていました。
「二人に一人が、がんになる」といわれる今の時代、「決して他人事ではない」という事実を、いかに印象的に伝えるかということに重きを置いた企画です。「万が一」という言葉と「二分の一」という言葉を効果的に用いて、がんを自分事として強く認識してもらうことで、がん検診の受診率向上につなげることを目指しています。
万が一じゃなく二分の一|ACジャパンより引用
本当に2人に1人がガンになるの?
その説が正しいとすると、夫婦のどちらかはガンになりうると。
四人家族ならそのうち2人が。会社だったらその半分がガンにかかることになります。
私の家族にガンはいません。
たくさんいる親戚のうち伯母が1人ガンにかかった、ぐらいです。
ちなみに伯母は10年前に手術を受けていまも健全です。
本当に2人に1人がガンになるの?
結論から言うと、本当でした。
国立がん研究所センターが「2人に1人」と言っていた
「2人に1人」の元データはどこにあるのか?
それは『国立がん研究所センター がん情報サービス』の「最新がん統計」で公表されていました。
ガンで死亡する確率(累積死亡リスク)として算出していますね。
全がんだけ引用します。
生涯がんで死亡する確率
男性:62%、女性:47%
つまり、男女ともに2人に1人が生涯でがんで死亡するということになります。
「がんは、万が一じゃなく二分の一」は本当だったということですね。
年齢別にみると累積死亡率は下がる
ところが、年齢別に見ると話は変わってきます。
それでは、年齢別に見てみましょう。
現在の年齢で生涯がんで死亡する確率を抜粋します。
▼男性
現在の年齢 | 10年後 | 20年後 | 30年後 | 40年後 | 50年後 | 60年後 | 70年後 | 80年後 | 生涯 |
0歳 | 0.0% | 0.0% | 0.1% | 0.2% | 0.5% | 2% | 6% | 14% | 25% |
10歳 | 0.0% | 0.1% | 0.2% | 0.5% | 2% | 6% | 14% | 25% | |
20歳 | 0.0% | 0.1% | 0.5% | 2% | 6% | 14% | 25% | ||
30歳 | 0.1% | 0.4% | 2% | 6% | 14% | 25% | |||
40歳 | 0.3% | 2% | 6% | 14% | 25% | ||||
50歳 | 1% | 6% | 14% | 25% | |||||
60歳 | 5% | 13% | 24% | ||||||
70歳 | 10% | 22% | |||||||
80歳 | 16% |
▼女性
現在の年齢 | 10年後 | 20年後 | 30年後 | 40年後 | 50年後 | 60年後 | 70年後 | 80年後 | 生涯 |
0歳 | 0.0% | 0.0% | 0.1% | 0.2% | 0.7% | 2% | 4% | 8% | 15% |
10歳 | 0.0% | 0.1% | 0.2% | 0.7% | 2% | 4% | 8% | 15% | |
20歳 | 0.0% | 0.2% | 0.6% | 2% | 4% | 8% | 15% | ||
30歳 | 0.1% | 0.6% | 2% | 4% | 8% | 15% | |||
40歳 | 0.5% | 2% | 4% | 8% | 15% | ||||
50歳 | 1% | 4% | 8% | 15% | |||||
60歳 | 2% | 7% | 14% | ||||||
70歳 | 4% | 12% | |||||||
80歳 | 9% |
引用元:『国立がん研究所センター がん情報サービス』の「最新がん統計」
生涯死亡リスクだけを見ると「割と高い方?」と感じてしまいますが、10年後、20年後、30年後の確率を見るとそうでもないことがわかります。
例えば、いま30歳で60歳までにガンにかかって死亡する確率は、男女ともにであれば2%です。100人に2人ですね。
2%を高リスクとみるか低リスクとみるかは人それぞれです。
しかし、20〜40歳代の人が「2人に1人」という言葉に慌てる必要は全くありません。

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