“残業ゼロ” 1日100食限定の「佰食屋」がスゴイ!複業やこれからの生き方のヒントになる『ガイアの夜明け』

京都に飲食業界の常識を覆す店があります。
開店2時間前から行列ができる「佰食屋」。
1000円1日限定100食を昼前に売り切ってしまう人気店です。

午前11時に開店。14席の店内はすぐにいっぱいに。
最後の客を送り出すとこの営業は終了。
夕方には全員仕事を終え、残業ゼロ。

この店を始めたのは中村明美さん34歳。
長時間労働が問題にもなる飲食業界で今注目を集めています。

中村明美さんの信念

「私のやりたくないことを従業員の方にさせるのはすごく嫌なので。」

新たな働き方改革で数々の賞を受賞してきたオーナーの中村明美さん。
7年前、「佰食屋」をオープンさせました。
客の目当て「佰食屋」の看板メニュー、ステーキ丼。値段は1080円。
巨大な肉の塊が肉本来の味が楽しめる厳選した牛肉の赤身です。

塩コショウした肉を鉄板でさっと焼き上げてスライスし、それをフライドオニオンと三つ葉をのせたライスに盛り付けます。
仕上げに特製ソースをかければ出来上がり。

食材の廃棄はほぼゼロ!徹底的コストカットで低価格

あえて大きい単位で仕入れることによって、その分コストをカットしてもらいます。
コストを自分が抑えることで低価格で提供できるようになります。

お客さんの評価は良好。安くて旨い秘密は他にもあります。

肉に筋が入っていたりするとそれだけでちょっと食べにくいので、この硬い部分はひき肉にしてハンバーグにしてしまいます。
さらに、ハンバーグにできないスジ肉もソースの旨味を引き出す隠し味にして無駄にはしません。

食材を徹底的に使い切る。
こうすることで原価率48%を実現しています。これは飲食店の原価率30%がおよそ目安と言われている中ではるかに上回ります。

作業員だけで頑張ってるっていうよりは、お客様も協力してくださって、実際に100食を達成しています。

100食売り切れば、食材の廃棄はほぼゼロになります。
これも大きなポイントです。

100食限定の店を3店舗に拡大

中村さんは100食限定の店を3店舗に拡大しています。
2つ目のお店はすき焼きがメイン、3つ目のの店は肉ずしがメイン。
料理に使う肉を3店舗一括で仕入れることでコストを下げる工夫をしています。
どの店もほぼ毎日100食売り切れています。

100食限定が従業員の働き方を大きく変えた

100食限定、従業員の働き方を大きく変えていました。
店内を覗いてみると、100食限定という明確なゴールがあるため、ダラダラと仕事をする従業員はいません。
いつも12時過ぎに完売します。

従業員の出社時刻は午前9時。
毎日午後6時前には退社。
残業はゼロです。

100食限定が家族団欒を生み出した

「佰食屋」の店長クラスは年収およそ400万円。
残業ゼロで、週休2日きっちり休めます。

店長の広瀬健太郎さんはこの日も夕方に帰宅しました。
以前は大手ビデオレンタルチェーンで働いていた広瀬さん。
残業続きだったといいますが、今は夕方に帰ってきて子供たちの面倒を見たり一緒にお風呂入ったりおしめ替えたりします。
100食限定が家族団らんの時間を可能にしました。

社員の山本夏美さんは以前は給食センターに勤務していました。
早朝4時から夜8時まで働くこともあったといいます。
「自分の時間が以前と比べたらもう、8時間ぐらいは変わってきています。」

中村さん自身も100食限定で子供たちとの時間を作った

プライベートも充実してお金定時に帰ることで大切な時間を得る。
それは従業員だけではありません。

京都市にある医療センターに中村さんの姿がありました。
月に一度ほど子どもを連れてこの病院に通っています。

3歳になる長男は、脳性麻痺のため右半身がうまく使えません。
そのリハビリに来ているのです。

残業ゼロは中村さんにとっても大きな意味がありました。
「ちゃんと子と向き合う時間とか、ちょっと肌に触れ合える時間とかがあるっていうのは、幼いときにとってはすごく良かったかなと思います。」

「佰食屋」が生まれた経緯

中村さんはレストランに勤務する両親の元に生まれました。
小さいときはすごく遅くに帰ってくる父親を待っていました。
親からは飲食店とかサービス業は絶対やったらあかんで!と言われていました。

大学卒業後は専門学校に就職、広報の仕事をしていました。
そして2011年の不動産会社に勤める孝行さんと結婚しました。
夫の孝行さんは大の料理好きで、プロが使うような調味料にも網羅しています。

この日の夕食は孝之さん特製のステーキ丼。
このひと皿が100食限定を出すきっかけになりました。
中村さんは孝之さん特製のステーキ丼を初めて食べたとき、本当美味しいものが世の中にあるのかと衝撃を受けました。
この衝撃が親に反対された飲食店の開業を決断させたのです。

すごく自分が働きたいって思えるシステムにしたいっていう思いがあり、それが100食限定でした。

2012年11月に100食売り切れば、営業終了の店を出店。
絶品のステーキ丼は必ず売れるはず。
そう思っていましたが、現実は甘くはありませんでした。
500万円あった貯金があっという間に底をついてしまったのです。

この失敗を糧に、中村さんはステーキ丼盛り付けから改良を始めました。
すると、ネットで話題となり、客が殺到するようになりました。
味の良さも知られるようになり、行列ができる人気店になったのです。

新たな挑戦

そして今年から始めた新たな挑戦。それは常識を覆すものでした。

「これからはふやす時代じゃない。売上を減らす。」

「佰食屋」を成功させた中村明美さん。
100食限定というユニークなコンセプトも1日100食売れたらいいよねと適当に決めたんだそうです。
そして中村さんの夢はこの会社をできるだけ続けていくこと。
そのためにさらに新しいコンセプトの飲食店を考えているそうです。

それは残業ゼロで定時に帰ることができ、しかも年収600万円を稼げるお店。

なんとも大胆なチャレンジですが、一体どんな飲食店を作ろうとしているのでしょうか。

店の名前は「佰食屋1/2100食の半分50食限定の店にしようというのです。

「そこにはこんな未来が普通にご夫婦いらっしゃって、お子様がいらっしゃる、そういう家庭をイメージしながらこの100食の2分の1というプランを作っています。全国に働き方のフランチャイズとして展開をできたらいいなっていうふうに思ってます。」

ポイントは夫婦2人で切り盛りできることです。

フランチャイズ方式で全国展開したいと考えていました。
「50食であれば京都みたいな観光してなくても地方でも無理のない目標数値じゃないかと思うんです。」

忙しくて家族の時間が持てない子育て中の夫婦。
そんな夫婦にこそ残業ゼロの店を経営してほしい。
全国を回る中村さんの講演を聞き、興味を持つ人たちも現れました。

中村さん夫婦で「佰食屋1/2」をオープン

100食や2分の1の目標は年収600万円。1食1000円50食限定だと、1日の売り上げは5万円、1ヶ月25日の営業で125万円になります。
その中から、月50万円の利益を出す必要があります。

物件探し

そのためには、家賃を抑えなければならないのです。
繁華街から離れた立地もあえて選びました。
どこでやっていけるって証明することがきっと全国にも通用できると証明できると思っているんです。
周辺はマンションなどが立ち並ぶ住宅街。狙いはファミリー層です。
ここで幅広い世代を取り込めれば全国で通用すると考えました。

メニュー決め

店舗が決まったら、次は料理です。果たしてどんなメニューが出来上がるのか。
目指す「佰食屋1/2」の50食限定のメニュー。

孝之さんが開発したのはキーマカレー。辛さ唐沢控えめ。
その訳は、赤ちゃんも食べれるし、お爺さんお婆さんも食べれるしっていう商品にしたかった。

そしてもうひと品。
牛肉と玉ねぎを丁寧に炒め、特製のデミグラスソースで仕上げます。
ライスにかけて食べるハッシュドビーフです。

「佰食屋1/2」の命運を握るメニュー。
ライスを乗せた大皿の片方にキーマカレーを、片方にはハッシュドビーフを盛りつけます。
ひと皿で2つの味が楽しめるメインメニューです。

店名にちなんで「2分の1プレート」と名付けました。

「佰食屋1/2」のオープン当日

6月12日、「佰食屋1/2」のオープン当日。
2人で切り盛りできるか確かめます。

接客は中村さん。
厨房は夫・孝行さんが担当。

勝負をかけた新メニュー2分の1プレートは好評。2つの味が楽しめる2分の1プレート狙いは当たりました。
料理も接客もまずは順調。ワンプレートのため、食器洗いもスムーズ。

ところが、昼近くになると、店内が大混雑。結局、2人では手が回らず控えていた従業員に応援を頼むことになりました。

そして12時過ぎ。売り切れで営業終了です。
2人だけで切り盛りすることはできませんでした。課題を話し合います。

目指すは夫婦2人でできる店。目指すは夫婦2人でできる店。

「パパとママが言って小さなお子様がいらっしゃって、本当に子供と接したいなっていうようなこの時期に働きやすさ、収入を何かこう、うまく組み合わせてやっていける働き方を提案して広げていきたいと思います。」

「佰食屋1/2」のフランチャイズ展開は半年後が目標です。
残業ゼロの幸せ食堂中村さんの挑戦は続きます。

まとめ

「これからはふやす時代じゃない。売上を減らす。」
かなりの衝撃を受けました。普通は売り上げを上げるためにあれこれ工夫するものですが、中川さんは「売り上げを減らす」と断言してしまっています。その考え方ができるからこそ、100食限定・50食限定という発想ができるわけですね。その結果プライベートが充実し、仕事が楽しくなるという好循環が生まれているように見えました。
古い常識・考え方に囚われては新しいビジネスに発展できないということですね。中村明美さん、カッコいい!!

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