なぜ虫は夜、光に集まるの?『チコちゃんに叱られる!』
2019/7/12放送『チコちゃんに叱られる!』。
松本潤さん、飯島直さんをゲストに迎えています。
チコちゃん「なぜ虫はは夜、光に集まるの?」
お月様と勘違いしているから
詳しく教えてくださるのは農研機構で30年にわたり昆虫の生態や遺伝を研究する昆虫相互作用ユニット長の霜田政正美さん。
虫は月に向かって進む習性がある
本来自然界の夜は真っ暗です。
真っ暗な中でも明るく光っているもの、それは月ですね。
多くの虫たちは自分が向かう方向を決めるために目印にしているのが月明かりです。
月を目印にすれば真っ直ぐ飛び続けることができるのです。
でも今虫は混乱しています。
現在街灯や自動販売機など月よりも明るい光が街にいっぱいあるので、虫たちは街の光と月の光を勘違いしてしまっているんです。
月と比べると、街灯はとても近いため、街灯に対して同じ角度を保とうとするとぐるぐると回ってしまいます。
さらに、虫の目では距離感がうまくつかめません。
光を一定の角度で見ようとしたとき、飛んでいくと角度がずれていきます。
通り過ぎると角度を修正するために、光に近付いてしまう。これを「コンパス理論」といいます。
つまり、はるか遠くの月と目の前にある街灯などの光を勘違いしたことで、虫たちは光に集まっていたのです。
虫の習性から生まれたことわざ
ちなみに光に寄ってしまうという虫の姿勢から生まれたことわざがあります。
「飛んで火に入る夏の虫」=自ら災いに飛び込むという意味
重要文化財に指定されている速水御衆の「炎舞」にもその様子が描かれています。
LED登場で虫が落ち着く
しかし、最近はそんな虫たちにとって嬉しい時代がやってきたと霜田さんは言います。
昔は電灯や蛍光灯が光源でしたけども、最近は発光ダイオードLEDが増えています。
実は虫は、LEDには反応しにくいのです。
その秘密は、紫外線。
虫は蛍光灯などの光に含まれる紫外線に反応して集まります。
しかし、LEDには紫外線が含まれていないものが多いため、虫が集まりにくいそうです。
虫たちにとってはいい時代がやってきたと言えます。
LEDの進化が虫たちに本来の習性を取り戻させるのかもしれません。
そういうことで、「虫が夜 光に集まるのはお月様と勘違いしているから」でした。
所感
虫が光に集まるのは求愛行為とか繁殖目的だと思っていました。
まさか月と勘違いしていたとは。虫は月を目印に進む方向を決めていたとは。
人間のせいで虫に迷惑がかかっているとわかったので、これからは電灯に虫が群がっていても文句が言えなくなりました。
虫がLEDに反応しないことには驚きました。至急街灯や自動販売機、光という光全てをLEDに変えて欲しいですね。そうしたら虫嫌いのわたしも快適な夏の夜を過ごせるようになります。
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