なぜ星の絵を描くとき形が「☆」なの?『チコちゃんに叱られる!』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

なぜ星の絵を描くとき形が「☆」なの?『チコちゃんに叱られる!』

2019/7/19放送『チコちゃんに叱られる!』。
元宝塚歌劇団 月組トップスターつばささん、芸人 みやぞんをゲストに迎えています。

チコちゃん「星はなぜこの形(☆)なの?」

星がヒトデに見えたから

詳しく教えてくださるのがエジプト考古学を専門とする早稲田大学文学部近藤二郎教授です。

人の瞳の作りでそう見える

そもそも星の形というのは皆さんが思い描くあの星形をしているわけではないです。
星というのは本来太陽と同じように丸い形をしています。

しかしとても遠くにあるので、光の点にしか見えません。
それなのになぜこの形に描かれるようになったのでしょうか?

それは私たち人間の瞳が関係しています。

人間の目には瞳孔の周りには虹彩というものがあります。
横から見てみると、レンズの絞りのような働きをして、その隙間から光が入り、網膜に見たいものが映し出されます。

そして星がある形に見える鍵となるのが虹彩の形です。
虹彩をよく見てみると、少しギザギザになっています。
ギザギザの虹彩に光を通して見ると放射状に映し出されます。

街灯を見たときに光が放射状に見えるのも同じ原理です。
本来、丸いはずの星が放射状に見えるのです。

星の形を「ヒトデ」形にしたのは古代エジプト人

この放射状に見える星の形を「ヒトデ」のような形にしたのが古代エジプト人です。

海に面しているエジプトでは身近な存在であったヒトデ。
「ヒエログリフ」という古代エジプト文字の一つとしてヒトデを使っていました。

それがいつしか星を表しようになったというのです。
その決定的な証拠がピラミッドに残されています。

紀元前2320年ごろに作られたウニス王のピラミッドの内部の天井には星が一面に描かれています。
古代エジプト人は太陽が西の地平線に沈むと太陽は死んでしまうと考えらていました。
その死の世界というのは冥界であって夜を表現しているので一面に星を描いています。

放射状に見える星の形がなぜヒトデなの?

しかし、これが本当にヒトデになるでしょうか?
実は証拠がはっきり残っています。

ペピ一世のピラミッドの参道の天井に描かれていた星です。
これをよく見ると真ん中に丸い形が書かれてます。
ヒトデの口の部分をこういうふうに表現したのではないかと考えられています。

つまり、もともとヒエログリフ(象形文字)のヒトデの形が星に見えたので、そのヒトデの形を使って星を表現したわけです。

そして古代エジプト人が連想したように、世界各地の人々も海にいるヒトデを見て星を連想していました。
英語でヒトデは「star fish」、フランス語では海の星という意味の「Étoile de mer」、日本語でも「海星」と書いてヒトデと読みます。

星がキラキラしているのは大気の影響

星がチカチカ光って見えるのは地球の大気が影響しています。
星の光が私達の目に届く前に地球を取り巻く大気圏を通ってきますが、風などの気象の影響や、見る場所やタイミングによって大気の状態が変化します。
その影響で光の見え方に変化が生まれて、わたしたちにはチカチカ光って瞬いて見えるということです。

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