1つのスピーカーでいろんなことが同時に出せるのはなぜ?『チコちゃんに叱られる!』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

1つのスピーカーでいろんなことが同時に出せるのはなぜ?『チコちゃんに叱られる!』

2019/10/18放送の『チコちゃんに叱られる!』
戸田恵梨香さん、北村一輝さんをゲストに迎えています。

チコちゃん「1つのスピーカーでいろんなことが同時に出せるのはなぜ?」

耳で音をバラバラにしているから

詳しく教えてくださるのは、音と聴覚に詳しい電気通信大学の小池卓二教授です。

音は空気の振動

そもそも音は耳が感じる空気の振動のことです。
音が聞こえるということは空気の振動が私たちの耳に伝わったということになります。

あらゆる音には固有の振動があり全ての音は1つの波形で表すことができます
物体または人によって同じ音程を出していてもそれぞれ違う1つの波形になるのです。

複数の音が重なったら1つの音になる

そして同時に音を出した場合、波形はどうなるのでしょうか?

2つ以上の音が同時に聞こえたとしても波形は1つになります。
つまり、同時に聞こえる音は1つの音であるということなのです。

2つ以上の音が1つの波形になるということは、人の声に限らずピアノなど楽器が加わっても1つの波形になるということです。
複雑に楽器の音が重なったオーケストラも波形にすると1つなのです。

逆に言えば、この波形通りに空気を振動させることができれば、どれだけ複雑な音でも再現することができます。
それをしているのがスピーカーです。

スピーカーが音を出す仕組み

スピーカーが波形通りに空気を振動させて我々の耳にオーケストラの音を再現して伝えています。

スピーカーの中は磁石とコイルとコーン紙といわれる紙が入っています。
音の波形を電流の量と方向つまり電気の流れで再現し、コイルに電流を出すと磁石と反応し、波形通りに振動します。
この振動がコーン紙を伝わって、空気の振動を生み出します。

これが、スピーカーが音も出す仕組みです。
どんなに複雑な音の波形でも空気の振動として再現して私たちの耳に届けてくれます。

1つの波形を振動として再現し、音を出すスピーカー。
その原理を形にし、スピーカーのもととなる蓄音機を発明したトーマス・エジソンはやっぱり偉大ですね。

耳が1つの音から複数の音を聞き分けている!

スピーカーから出てくる音はあくまでも一つの波形であり、いわば1つの音です。

しかし、私たちの耳は同時に聞こえるたくさんの楽器の音や歌声を聞き分けることができます。
それはなぜでしょうか?

それは、人間の耳の中にある有毛細胞が音をバラバラに分解しているからです。
耳に入った音、つまり空気の振動は鼓膜を通り蝸牛という場所に伝わります。

この蝸牛渦巻きの中には音を認識する細胞がびっしりとあります。
内有毛細胞といい、音の高さに反応するセンサーです。

低い音は蝸牛の奥に反応し、高い音は蝸牛の手前の方に反応します。
さらにもっと複雑な問題の場合でも、内有毛細胞が音の高さによってバラバレに反応します。
それをバラバラの電気信号にして脳に伝えることで音をバラバラに判別しているのです。

スピーカーからは一つの音しか出ていません。
しかし、耳が相当をバラバラにすることによって、あたかもいろいろな音を同時に出しているように聞こえているのです。

あとがき

スピーカーからは1つの音しか出てこない。
仕組みを知れば当たり前のことですが、やはり驚きですね。

そして1つの音から複数の音に聞き分ける人間の耳はなんて神秘的か!
絶対音感はその納涼区が非常に優れていることでしょうか。
そしてその真逆が感音性難聴ですかね。

人間の体は本当に不思議です

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