うどんのコシってなに?『チコちゃんに叱られる!』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

うどんのコシってなに?『チコちゃんに叱られる!』

2019/11/1放送の『チコちゃんに叱られる!』
生駒里奈さん、奥田民生さんをゲストに迎えています。

チコちゃん「うどんのコシってなに?」

網の目

教えてくださるのは、工学院大学食品化学工学研究室の山田教授です。

うどんのコシはタンパク質からできている

一般的にうどんは炭水化物というイメージがありますが、うどんのコシがタンパク質が関係しています。

うどんには、うどんの原材料である小麦粉のタンパク質が入っています。
そのタンパク質の「グリアジン」と「グルテニン」という成分がうどんのコシに関係しているのです。

うどんに含まれるタンパク質「グルテニン」は弾力があって反発する力が強いタンパク質です。
もう1つは「グルテニン」で、粘り気が強く切れにくいタンパク質です。

この2つのタンパク質がより強力になるのが、うどんを作る工程にあります。

うどんのコシの正体は「グルテン」というタンパク質

うどんを作るときに小麦粉に食塩水を加えて混ぜますね。
そうするとゴムのような「グルテニン」と粘り気のある「グルアジン」が結ばれて「グルテン」というより強力なタンパク質が出来ます。

つまり、弾力がある「グルテニン」と粘り気がある「グルアジン」が結びつき、より強力になった網目状の「グルテン」がコシの正体なのです。

足踏みがコシを強くする

そしてそののコシをさらに強くする作業が実はうどん作りで行われる「足踏み」です。
生地を踏めば踏むほど、網目が更に絡み合い、その後 生地を寝かせることでより強度が増してより強力なうどん独特のコシが生まれるのです。

こうして出来たうどんは90%が炭水化物であるでんぷん、残り10%がタンパク質であるグルテンになります。
うどんを茹でることによってデンプンは柔らかくなりますが、タンパク質はそのまま残りますので茹で上がったうどんにもコシがしっかり残ってるということです。

茹で方や生地の作り方によって様々なコシのうどんができるわけです。
それによって日本各地には色々な食感を持った色々な種類のうどんが存在しています。

うどんコシの強さ番付

ここで山田先生が選ぶ日本全国ご当地うどんコシの強さ番付

香川・讃岐うどん

まずは3位の程のうどん。

よいコシのうどんといえば、皆さんよくご存知の「讃岐うどん」です

香川・讃岐うどんの工程

網目状のグルテンをよく絡ませるため練り上がった生地をおよそ10分間足で踏み、30分間寝かせます。
この工程を繰り返すことなんと7回!
そして茹で時間は時間はおよそ20分間です。

強度を増したグルテンが程よいコシを作り出しています。
讃岐うどんはコシをより感じられるように生醤油をかけて食べるのがオススメです。

秋田・稲庭うどん

続いて2位のうどんは秋田県の「稲庭うどん」と長崎県の「五島うどん」です。

稲庭うどんの工程

稲庭うどんは、讃岐うどんと違い、足踏みはなく手でこねることおよそ3時間。
そして生地を寝かせることおよそ2時間。
ここまででは讃岐うどんよりコシが弱そうですが、コシの強度を上げるために生地を細く伸ばして一晩寝かせます。

さらに、稲庭うどんはコシを出すために一晩寝かせた麺をねじります。
網目構造はねじることによって、よりコシの強い構造に変わっていくということです。
ねじった麺を2時間寝かせた後、麺を平たくしてから更に2時間寝かせた後に乾燥させ、最後に一晩寝かせてコシの強さをアップ。

茹で時間はたったの3分です。

五島うどんもほとんど稲庭うどんとほぼ同じ工程です。
こうして作られた稲庭うどんのコシはしっかりしています。

山梨・吉田のうどん

続いて1位、日本で一番コシが強いといわれるうどんは、山梨県の「吉田のうどん」です。

吉田のうどんの工程

一般的に足踏みをおよそ40分間。
そして寝かせる時間は何と長いお店では丸2日間。
さらに茹で時間が3分と短いのも特徴です。

取材したお店では専用の機械を使ってなんと1.2tもののプレスを4回行い、人の手では作れないコシの強さを実現しています。

昔から織物産業が盛んだった富士吉田市は働き手がほとんど女性だったため、力が強い男性がうどんを打ったことから、コシが強い吉田のうどんが生まれたといわれています。

自宅で簡単にコシを出す方法

自宅で簡単にコシを出す方法があります。
ポイントはうどんを茹でるときに1リットルの水に対して、梅干しを2つ入れることです。

水に梅干しを入れて酸性にすることで、デンプンが溶けにくくなり、残ったデンプンとタンパク質のコシが相まってよりコシのあるうどんに仕上がるということです。

あとがき

実はうどんの「コシ」について長年疑問を持っていました。
そして今回説明を聞いてようやく疑問が晴れました。

うどんには炭水化物しか入っていないと思っていましたが、10%くらいのタンパク質が含まれていて、それがコシの役割を果たしているのですね。全く知りませんでした。

そして、私はコシが全くないうどんが好きです。

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