なぜインフルエンザは冬に流行する?『チコちゃんに叱られる!』

2019/11/15放送の『チコちゃんに叱られる!』
若村麻由美さん、国分太一さん(TOKIO)をゲストに迎えています。
チコちゃん「なぜインフルエンザは冬に流行する?」
太陽の光が少なくなるから
詳しく教えてくださるのは、国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター長の長谷川秀樹さんです。
インフルエンザに感染する2つの理由
冬になると空気が乾燥するため、インフルエンザウイルスに感染しやすくなるというのはもちろん大きな理由の一つです。
しかし、実は近年、別の説も唱えられています。
それは、太陽の光が少なくなるとインフルエンザウイルスに感染しやすくなるというものです。
インフルエンザは1日に100万個に増える
インフルエンザを引き起こすウイルスは他の生物に寄生して生きています。
この寄生される生物を「宿主」といいます。
- まず、ウイルスは宿主の体内に入り込みます。
- 次に、細胞の中に侵入し、自分のコピーを増やします。
ここで1個のウイルスが1日で100万個に増えます。 - 増えたコピーは次の宿主に寄生します。
こうしてウイルスは増殖と寄生を繰り返しながら生きているのです。
ウイルスはそれぞれどの動物や植物に感染するかが決まっていて、ウイルスはその種類によって寄生する生物が異なります。
インフルエンザウイルスは、特に水辺で暮らす水鳥に寄生しやすいです。
水鳥に寄生したウイルスは突然変異などを繰り返し、他の生物にも寄生できるようになります。
こうして様々な動物を経由しながら時間をかけて人間に感染るウイルスに変化するというのです。
渡り鳥がインフルエンザを世界中に運ぶ
毎年冬に私たち人間を苦しめるインフルエンザはどんなものなのでしょうか?
インフルエンザウイルスは感染している水鳥の糞と一緒に水中に排出されます。
その水を他の水鳥が飲むと感染します。
水鳥の中には渡り鳥がいるので、鳥のインフルエンザウイルスはそこで世界中に拡散します。
インフルエンザウイルスは増殖するときにコピーエラー・交雑などの突然変異を起こしやすく、元のウィルスは形の違うものが誕生します。
すると、水鳥に感染しているウイルスが形を変えて鶏や豚に感染して、さらに人間に感染すると変化していきます。
感染したウイルスが冬に猛威を振るう
空気が乾燥して飛沫感染を起こしやすい
そして人に感染したのウイルスは冬になると猛威を振るいます。
冬は空気が乾燥するため、くしゃみの粒子が空中にとどまりやすく飛沫感染を起こしやすくなります。
また、寒さのため室内で過ごすことが多く、人から人に感染しやすいのです。
これらの理由からインフルエンザは冬に流行すると言われてきました。
日照時間が短くなり免疫力が下がる
しかしさらに近年の研究の結果では冬になると短くなる日照時間の変化も大きな影響を及ぼしているということがわかってきたのです。
日光浴びると体の中ではビタミンDが作られます。
ビタミンDは細菌やウイルスの増殖を抑える「抗菌エプチド」を作らせて免疫力を向上させます。
冬になって日照時間が短くなるとビタミンDが減少し、免疫力が落ちる可能性があることがわかってきました。
これらの要素が合わさって、インフルエンザは冬に流行すると考えられているのです。
あとがき
実はわたしは数年前まで毎年必ずインフルエンザにかかって寝込んでいました。
インフルエンザ予防接種を受けているにも関わらず、です。
そして数年前に何かの番組で「太陽光を浴びると体内でビタミンDを作られて免疫力が上がる」と知りました。
それ以来、毎年 冬になると毎朝最低30分間は日光浴をするよう心掛ています。そのおかげか、ここ数年間はインフルエンザにかかっていません。
太陽パワー恐るべし!

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