つらい腰痛の原因を特定!正しい治療を受けて改善しよう『健康カプセル!ゲンキの時間』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

つらい腰痛の原因を特定!正しい治療を受けて改善しよう『健康カプセル!ゲンキの時間』

2019/12/1放送の『健康カプセル!ゲンキの時間』


今回のテーマは「私の悩んでる辛い腰痛」。
その腰痛に新常識があります。

40代以よりでは何と3割以上およそ2800万人を悩ませる腰痛。
その腰痛にこれまでの常識を覆す新事実がわかりました。

これまで、腰痛の原因が特定できるのはわずか15%と言われてきました。
ところが、最新の日本のデータでは検査技術向上等で腰痛の原因の特定率が15%から77%に上昇しました。
原因が特定できることで適切な治療や対策も可能になったといいます。

日常生活に大きな影響を及ぼす腰痛とその痛みの原因と対策を知るため腰痛のスペシャリスト 三浦先生のもとへ訪れました。

神経を圧迫する腰痛

椎間板ヘルニア

椎間板とは椎骨と椎骨の間にある円盤状の軟骨のことです。
重いものを持ったことがきっかけで椎間板が損傷し慢性的な腰痛になることもあります。

椎間板ヘルニアは、椎間板に何らかのストレスがかかり、組織の一部が飛び出した状態です。
それが神経などを圧迫し、痛みを発生させるのです。

また、前屈みになると神経がより圧迫されるため痛みや痺れが増すことも特徴の一つです。
その神経は下半身へと繋がっているため、足のしびれや痛みを引き起こしてしまいます。

数ある椎間板のどの部分に異常があるかを筆を使って調べてることができます。
足の外側の感覚に違いがある場合、背骨の一番下の部分「5s」と呼ばれる椎間板に異常がある可能性が高いです。

そうなってきた場合、気をつけないといけないことは、前かがみで荷物を持ち上げないようにすることです。
荷物を持ち上げるときは腰を落として荷物を自分の体の中心近くに持って真っ直ぐに起ち上がることです。

椎骨板を痛めてぎっくり腰になる人は意外と多いそうなので注意が必要です。

脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症は周辺の靭帯が膨らむなどの影響で脊柱管が狭くなり、内部の神経を圧迫している状態です。
そのため腰の痛みなどを引き起こします。
足のしびれを伴う腰痛が特徴です。

椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症の見分け方

椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症はともに足の痺れを伴う腰痛ですが、どちらかを見分ける方法があります。

前屈すると痛むのが椎間板ヘルニアでしたが、逆に後屈すると痛むようなら脊柱管狭窄症の疑いがあります。

なぜなら、ヘルニアは椎間板が前から神経を刺激しているため、前屈すると圧迫が強まります。
一方、脊柱管狭窄症は靭帯などが後ろから神経を圧迫しているため、後ろに反ると圧迫が強まり痛くなるのです。

間欠跛行

さらに、脊柱管狭窄症には「間欠跛行(かんけつはこう)」という特徴的な症状があります。
「間欠跛行」とは一定の距離を歩くと強い脚の痛みに襲われるが、前屈みになって少し休むと痛みが治まるという症状です。

歩いているとひどい痛みに襲われるのは背骨を反った状態が神経の圧迫を強めるためです。
ところが、前屈みになると神経の圧迫が弱まり、痛みの引いていくのです。

ひどくなると手術が必要になる

いずれも神経を圧迫する腰痛で重症化した場合、手術が必要となるので注意が必要です。
一口に腰痛といっても、その痛みの原因は様々です。

神経に影響を及ぼさない腰痛

解説してくれるのは腰痛治療のスペシャリスト 伊藤先生です。

椎間関節性の腰痛

神経に影響を及ぼさないものの、腰の関節に何らかのストレスがかかって起こる腰痛や筋肉の炎症や緊張によって起こる腰痛もあります。

仙腸関節性腰痛

仙腸関節性腰痛とは、腰ではなくて骨盤の部分が痛んでいる腰痛です。

仙腸関節は骨盤にある仙骨と腸骨を繋ぐ関節のことです。
ここを痛めると腰ではなくお尻の方に痛みが出ます。

激しい運動をする人や女性が出産で痛めるケースが多いそうです。
ただし、このタイプも神経に影響するものではないのでセルフケアで改善する可能性が大きいです。

腰痛を改善するセルフケア

  • カイロで温める
  • テニスボールでマッサージ
  • スクワット

カイロで温める

腰が痛くなった場合はやはり冷やした方がいいですが、慢性腰痛の場合はカイロで温めるのも有効です。

テニスボールでマッサージ

テニスボールでマッサージを行う際は、背骨の両脇にある筋肉に合わせるのがコツです。

スクワット

スクワットは、腰回りの筋肉が鍛えられて痛みの軽減に繋がります。
しかし、無理は禁物です。

先生オススメの「猫背体操」

さらに先生の、いろんな腰痛に効くオススメの体操があります。
それは「猫背体操」です。

猫背体操体操とは文字通り背中を猫のように丸めるストレッチです。
腰ではなく背骨を緩めることを意識します。

これは背中に柔軟性をつけることで例えば前に物が落ちたときに物を拾うときに腰が曲がらずに背中が曲がってくれるようになります。
そうすると腰は守られている状態が日常続くので、腰痛がある人も痛みが取れますし腰痛になりにくい体にも繋がります。

猫背体操は猫背の状態を20秒程度キープし、2回で1セット、これを1日4~5セットを行いましょう。

やってはいけないこと

やってはいけないことは子供に腰を踏んでもらうことです。
子供は加減がわからず強い刺激を受けて腰痛が悪化する可能性があります。

原因が特定できない腰痛は心因性腰痛

原因の特定率が飛躍的にアップした腰痛ですが、いまだ原因が特定できないものもあります。
最終的には心因性腰痛と診断する腰痛もあります。

心因性腰痛とは精神的なストレスが原因で起こる腰痛のことです。
心因性腰痛とは実際どんなものなのか、20年以上前から心因性腰痛の研究と治療に取り組むのが福島県立医科大学を訪れて現場で治療にあたる二階堂先生に話を伺いました。

本当に軽い腰痛で済むはず、あるいはもう治ってしまう腰痛が何らかのストレスがきっかけで慢性化したり難しい痛みに変わってしまうのです。

腰痛と脳に深い関係がある

本来治るの腰痛がなぜ慢性化してしまうのでしょうか?
実は精神的ストレスからくる腰痛は脳と深い関係があることがわかっています。

脳の中で体の痛みを制御しているといわれているのが、「側坐核(そくざかく)」と呼ばれる部分です。
通常、痛みが体に加わると側坐核が痛みを抑えるように働きます。
しかし、ストレスなどで側坐核の働きが悪くなるとうまく痛みを抑えられなくなってしまうのです。

実際、腰痛のない人と心因性腰痛の人で痛みを与えたときの脳の状態を調べたところ、同じ痛みでも心因性腰痛の人は脳の広い範囲が反応します。
痛みに対して、敏感であることがわかります。

リエゾン療法

そんな心因性腰痛はどうやって治療するんでしょうか?

それはリエゾン療法になります。
「リエゾン」とはフランス語で「連携・つなぐ」を意味する言葉です。

精密検査でも原因がわからない患者に対し、整形外科が精神科などの他の医師やスタッフと連携して治療に当たる方法です。

日記が有効

その際、日記が力を発揮します。
「痛いときどう感じたか」「痛い時どう行動したか」を日記につけてもらい、それを見て整形外科・精神科・心理士 等がアドバイスをしてポジティブな行動を促していきます。

日記をつけることでストレスの原因を理解し、腰痛に対する誤った考え方を直すのに役立つのです。
日記を使ったリエゾン療法は今、多くの人の腰痛改善に繋がっています。

あとがき

前に反るか後ろに反るかで腰痛の原因がわかってしまうんですね。
わたしも腰痛がありますが、前屈と後屈のどちらも痛くないのでおそらく筋肉緊張型の腰痛でしょう。
いつもテニスボールで腰の筋肉をマッサージすると痛みが安らぎます(このマッサージが気持ち良いです)

心因性腰痛もあると初めて知りました。
適度に休んでリフレッシュするのが大切ですね。

「腰痛は国民病である」という医師の言葉がとても印象に残りました。

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