肝臓を労って忘年会シーズンを楽しもう!悪酔いしないお酒の飲み方『健康カプセル!ゲンキの時間』

2019/12/15放送の『健康カプセル!ゲンキの時間』
今年もやってきた忘年会シーズン。
ついついお酒が進んで頭痛や胃痛、吐き気など悪酔いしてしまった経験はありませんか?
そんな悪酔いを繰り返すと、気になるのが肝臓です。
お酒の飲み方を間違えると、肝臓にダメージが蓄積して肝炎や肝硬変など命に関わる虞があります。
せっかくの年末だし飲むなと言われても困りますよね?
そこで健康なお酒の飲み方を教えちゃいます。
やってきたのは横浜市立大学附属病院です。
お酒の正しい飲み方と肝臓の機能に詳しい米田先生に協力していただきます。
悪酔いのメカニズム
アルコールは主に小腸で吸収され、肝臓に運ばれます。
そして肝臓でアセトアルデヒドという成分になり、さらに分解されて体内に排出されます。
ところが、肝臓で分解できる以上のお酒を摂取してしまうとアルコールやアセトアルデヒドが肝臓に残ります。
そうすると頭痛や胃痛、吐き気など悪酔いに繋がってしまいます。
そんな悪酔いを繰り返すと、肝臓に脂肪が蓄積して肝機能が落ちる脂肪肝や幹細胞が壊れ硬くなってしまう肝硬変へと繋がり、命に関わる虞もあります。
そこで、悪酔いをしない方法を学ぶべくお酒好きの4人の女性による女子とお酒大好き芸人に協力してもらい、女子会と芸人の飲み会を事前に撮影して米田先生にチェックしていただきました。
先生にはその映像から悪酔いをしないポイントを見つけてもらいます。
1杯目はアルコール度数の低いものが良い
女子会チームはまず生ビールとイチゴやキウイのカクテルを注文しました。
芸人チームは全員が生ビールを注文しました。
それぞれが乾杯に選んだお酒は悪酔いを防ぐという点では正解でしょうか?
「ビールやカクテルとかは比較的アルコール度数が低めなので飲み会の一杯目には適してると思います。」
1杯目にアルコール度数が低いものを選ぶのはマルです。
空腹時のお酒はNG
両チームに注文したアルコールが届き、乾杯して飲み始めました。
乾杯も早々に先生からいきなりストップ!
「空腹時にお酒を飲むのはあまりオススメしません。」
胃に食べ物がない状態でアルコールを摂るとすぐに小腸に運ばれて急激に吸収されて悪酔いの原因になってしまいます。
飲みの席ではまずお酒を飲んでしまいがちですが先にお通しを食べるのが良いです。
しかし、上司などの前だといきなり食べるのも難しいですよね?
そんなときは事前に水を飲んでアルコール濃度を薄めれば悪酔い防止の第一歩になります。
悪酔い予防に良いおつまみ
乾杯に続いておつまみの注文に。
まずは女子会チームはポテトサラダとタコのカルパッチョを注文しました。
芸人チームは辛い麻婆豆腐と鶏スパイス焼き、そしてなんと2杯目のハイボールを注文しました。
まだ乾杯から2分しか経っていません。
するとここで米田先生がストップ!
飲むペースが早すぎると肝臓での分解が追いつかなくなり悪酔いしやすくなります。
悪酔い予防になる最初の1品
そして両チームが注文したおつまみは悪酔い対策になるのでしょうか?
まずは女子チームが注文したポテトサラダとタコのカルパッチョです。
ポテトサラダは、食物繊維も豊富であり、また使われているマヨネーズ等の油分も急に胃袋から腸にアルコールが送られるのを予防してくれますので悪酔い防止には非常に最適です。
一方、タコのカルパッチョは一品目目としては惜しいチョイスです。
タコに含まれるタウリンは肝機能を高め、悪酔い防止になります。
これは肝臓に送られるアルコールが増える中盤以降に食べた方がより効果的になります。
また、序盤で食べがちな枝豆も豊富なたんぱく質やビタミンB1がアルコールの分解を手助けするため飲み会の中盤以降に食べると良いです。
続いて芸人チームのおつまみも到着しました。
運ばれてきたのは、麻婆豆腐とニンニクたっぷりの鶏スパイス焼きです。
実はこれらは悪酔い予防としての1品目としては適していません。
優しい味の麻婆豆腐であれば良いですが、ニンニクと唐辛子が非常にふんだんな四川風麻婆豆腐だと量を摂り過ぎると胃腸にダメージを負ってしまいます。
翌日に胃痛や下痢をしてしまう等の症状が出やすくなります。
辛いもので荒れた胃にお酒が入ると更にさらに荒して胃痛や吐き気の原因にもなります。
また、辛さを抑えようとお酒も進むため、唐辛子を使ったメニューの食べ過ぎには注意が必要です。
適宜水を摂ると良い
飲み会は中盤になり、どうやら女子会チームは日本酒を楽しんでいる様子です。
と、ここで女子会にある動きがありました。
和らぎ水タイムを取り入れたのです。
和らぎ水タイムとは、飲み会の中盤、酔って気分が良くなりお酒が進んでしまうところに、水を飲む時間帯を設けて飲み過ぎるのを防いでいるのだそうです。
その方法に米田先生も「初めて知る概念で目からうろこ」と驚きました。
お水を飲むことでアルコール濃度が高くなるのを抑制できます。
また、お酒には利尿作用があり、飲んだ以上の水分が尿として出てしまうため、脱水症状を防ぐために水を飲むことが重要です。
悪酔い予防になる最後の1品
そして飲み会は終盤に差し掛かりました。
女子チームはシメとしてデザート・アイスクリームを注文しました。
このアイスクリームは悪酔い予防として良いデザートだと先生は言います。
アルコールを適度に飲んだ時は肝臓がアルコールを分解するためにエネルギーを欲しますので、糖分を摂れるアイスクリーム等は良いのです。
一方、芸人チームもシメとしてブルーチーズリゾットとレタスチャーハンを注文しました。
チーズリゾットはチーズに含まれるメチオニンは肝機能を高め、お米の炭水化物が肝臓のエネルギーになるため、シメに適した一品です。
しかし、シメにチーズリゾットとチャーハンの2品はさすがに食べ過ぎです。
シメとしては小皿一杯程度に抑えるのがベストだと先生はいいます。
おつまみの種類やタイミング、そして和らぎ水で忘年会シーズンを乗り切りましょう。
酒を飲まなくても肝臓を悪くすることがある!?
お酒に弱かったり全く飲まなくても肝臓を悪くすることがあります。
生活習慣の乱れによって肝臓に脂肪肝がたまる状態、これを「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」といいます。
原因の1つとして、フルーツの食べ過ぎが指摘されています。
フルーツに含まれる果糖は他の糖分と違い、ほぼ肝臓でしか使われない糖分です。
食べ過ぎると肝臓に蓄積し、脂肪肝に繋がるといいます。
もしフルーツを食べるなら、日中 肝臓で果糖がエネルギーとして使われるため朝に食べるのがオススメです。
二日酔いの対策法
朝といえばこの時期に気になるのが、飲み過ぎが原因で起こる二日酔いですね。
もし二日酔いになってしまったら、どう対策するのが良いでしょうか?
ここでクイズです。
次のうち、二日酔いの朝に行うと、最も効果的なものはどれでしょうか?
- シジミの味噌汁を飲む
- 風呂に入る
- 朝ごはんを食べる
正解は3の「朝ごはんを食べる」です。
アルコールを飲んだときは夜中から朝にかけてアルコールを分解するために肝臓が働いています。
そのために肝臓自体もエネルギーを必要としてますので、まず朝ごはんをしっかりと食べてエネルギーを摂っていただくことが重要です。
1の「シジミの味噌汁」はお味噌汁自体はアルコール摂取で失われる水分や塩分を補給するためには最適です。
しかし、シジミに含まれるオルニチンの効果を得るには、飲む前もしくは飲んでいる最中に摂るのが良いのだそうです。
一方、2の「お風呂に入る」は実は危険な行為です。
二日酔いの朝は利尿作用などで体は水分不足の状態です。
そこで汗でさらに水分を失うと脱水症状を起こしかねません。
二日酔いにラムネは非常に効果あり
ラムネは二日酔いには非常に効果があります。
ラムネというのはブドウ糖の塊なので肝臓がアルコールを分解するときに使うエネルギーの源にもなります。
お酒を飲んでいる最中もアルコールの分解は少しずつ始まってますのでラムネを食べていただくのはいいと思います。
しかし、おつまみや他でも炭水化物とか取れますので、その時に絶対にラムネが必要というものではありません。
二日酔いになった次の日というのはお腹も減っていますしエネルギーも不足がちになりますので、ラムネというのは非常に効率よくエネルギーを摂っていただける方法です。
先生に質問!
緊張すると酔いが回らないのはなぜ?
仕事関係の方や目上の方と一緒だと緊張して酔えないことがあります。
これは何故なのでしょうか?
人は緊張すると交感神経が優位になりますので酔いを感じにくいという環境になります。
そのために飲みすぎてしまい、緊張がほぐれたときに一気に酔いが回ってしまうことがあり、注意が必要です。
お酒に強い弱いに理由はあるの?
お酒に強い・弱いに理由はありますか?
酒の強さはアセトアルデヒドを分解する酵素を持っているか持っていないかで決まります。
これは遺伝子レベルで決まっています。
しかし、「お酒が強い=肝臓が強い」ではありません。
そのため節度のある飲み方が重要です。
あとがき
まさに忘年会シーズン。後には新年会が控えています。
そんな中、悪酔いしないようにするためには…と番組をみていましたが、予防や効果を気にしながら飲んでいると飲み会そのものを楽しめないんじゃないかと思い始めました。
好きなものを好きなように飲んだり食べたりしていた方が一番ですよね!!
飲み会に参加する前に、シジミみそ汁を飲む・コンビニやスーパーで軽いものを買って食するを徹底的に守り、
飲み会の最中は「和らぎ水」を適宜適宜挟んで、中盤以降にはタコ系のメニューや枝豆を摂る。
悪酔い防止として最低限これを実施すればバッチリなんじゃなかろうかと勝手に思っています。

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