鍾乳洞ってなに?『チコちゃんに叱られる!』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

鍾乳洞ってなに?『チコちゃんに叱られる!』

2020/01/24放送の『チコちゃんに叱られる!』
福山雅治さん、雨宮塔子さんをゲストに迎えています。

チコちゃん「鍾乳洞ってなに?」

生き物の死体が溶けた穴

詳しく教えてくださるのは、地質から地球環境を推定する研究を行う 東北大学理学部 井龍康文教授です。

鍾乳洞とは

「鍾乳洞」というと皆さんトゲトゲした石のことを想像されますが、これは「鍾乳石」と呼びます。

鍾乳石が垂れ下がっている洞窟そのものを「鍾乳洞」と呼びます。

鍾乳洞ができるメカニズム

鍾乳洞のもとになっているのが「石灰岩」という石です。
この石灰岩には2つの大きな特徴があります。

まず1つは、石灰岩の表面にたくさん穴や隙間があり、ここから水が入ってきます。
これが鍾乳洞を作る上で非常に大事な特徴にの1つです。

そして石灰岩は酸性の液体に溶けやすい性質をもちます。
これが鍾乳洞を作る上で2番目の大事な特徴です。

この2つの特徴を踏まえ、鍾乳洞がうまれるメカニズムをみていきましょう。

石灰岩の材料はサンゴや貝の死体

まず、鍾乳洞の材料になる石灰岩はサンゴや貝といった生き物の死体に含まれる炭酸カルシウムをもとにできています。

魚などの死体は腐敗して無くなりますが、炭酸カルシウムは腐敗した海水に溶けたりすることがありません。
どんどん積み重ねていくことで石灰岩の地層が生まれます。

この石灰岩の地層が地殻変動などにより隆起し地表に現れることが鍾乳洞が生まれる最初のきっかけです。

石灰岩が雨に溶けて空洞ができる

地表に露出した石灰岩は雨にさらされます。
雨は空気中の二酸化炭素を取り込んでおり、実はわずかに酸性なのです。
雨に打たれることで石灰岩の表面にある穴から酸性になった雨が内部を溶かしながらどんどん下の方に浸透していきます。

そして地層の変わり目などによっていずれは それ以上 下方向に浸透できなくなると、今度は横方向に水が浸透していき、その一帯の石灰岩が溶かされることで大きな空洞が生まれます。
この空洞こそ鍾乳洞の正体です。

つまり、鍾乳洞というのは生き物の死体が積み重なってできた石灰岩という石が雨に溶かされてできた大きな穴というものになります。

トゲトゲの鍾乳石ができるメカニズム

トゲトゲの鍾乳石は、洞窟の上の方で溶かされた石灰岩が空洞のところでもう一度固まってできたものです。
つまり、水分とともに流れてきた石灰岩の成分が何千何万年という歳月をかけて再び固まってできたものが鍾乳石なのです。

井龍先生が選ぶ日本の絶景鍾乳洞

私も研究のために数多くの鍾乳洞を訪れていますが、時には目を奪われるような絶景で出会うことがあります。

沖縄・星野洞

日本の絶景鍾乳洞、まずは沖縄県南大東島にある星野洞です。
南大東島に100以上ある鍾乳洞の中でも最大規模を誇るのが、全長375 mほどもある「星野洞」です。

先生のおすすめポイントが「ストロー」と呼ばれる細く伸びた鍾乳石。
大量のストローが天井を覆う様は圧巻の一言です。

だんだん鍾乳石になっていくところを見守れるといいなと思ったりもします。

鹿児島・銀水洞

そして先生が人生で最も感動した鍾乳洞は鹿児島県沖永良部島にある「銀水洞」です。
全長およそ3キロに及ぶ内部にはほとんど人の手が入っておらず、雄大な自然そのものを感じることができる鍾乳洞です。

先生のおすすめポイントが輝く水面を持つ「リムプール」です。
石灰岩が田んぼのような地形を作り、その中を進んだ水が満たしたこのリムプールが息をのむほどの絶景です。

番外編:ニュージーランド・ワイトモ鍾乳洞

井龍先生がこれから行ってみたい鍾乳洞はニュージーランドにある「ワイトモ鍾乳洞」です。
そこにグローワームという発光する虫が住んでいます。

真っ暗な鍾乳洞の中を幻想的な光が照らす、まさに絶景が広がっています。
死ぬでに1回は行ってみたいと思っています。

あとがき

「鍾乳洞は生き物の死体でできている」ってインパクトがありすぎですよね。
ギョッとしましたが、よくよく話を聞いてみると長い年月をかけて出来たものであることがわかりました。

歴史が込められてロマンを感じます。
鍾乳洞というか洞窟が大好きなので世界中の鍾乳洞を回ってみたいですねぇ

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