しっとりってなに?『チコちゃんに叱られる!』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

しっとりってなに?『チコちゃんに叱られる!』

2020/2/7放送の『チコちゃんに叱られる!』
草笛 光子さん、滝藤 賢一さんをゲストに迎えています。

チコちゃん「しっとりってなに?」

2段階の摩擦力

詳しく教えてくださるのは、しっとり研究の第一人者 山形大学の野々村美宗教授です。

「しっとり」は日本人独特の感覚

実は「しっとり」という感覚は日本人独特の感覚といわれております。

他の国には「しっとり」に完全に対応する言葉がありません。
そのため研究も進んでおらず「しっとり」と表現される感覚の正体は長年謎に包まれていました。

その正体を突き止めた方こそ野々村教授です。
去年7月イギリスの科学雑誌に「しっとり」についての論文を発表しました。
「shittori」が世界デビューした瞬間でもありました。

▼イギリスの科学雑誌「しっとり」についての論文
Physical origin of a complicated tactile sensation: ‘shittori feel’ | Royal Society Open Science

果たして「しっとり」とは何でしょうか?

しっとりは2段階の摩擦力で感じる

しっとりという言葉は辞書を見ると「適度に水を含み潤いのあるさま」と書いてあります。

しかし、水を含んでいなくてもしっとりと感じるようなものが我々の身の回りにはたくさんあります。
例えばファンデーションやティッシュペーパーとかですね。

そういうものを触ったときにしっとりを感じるポイントは「2段階の摩擦力」です。
2段階の摩擦力がしっとりの正体です。
すなわち「ベタッとしてスルーッ」です。

しっとりについて装置を使ってみていく

ベタッとしてスルーッとは何でしょうか?

バイオミメティック触覚センシングシステムという物を触ったときの感覚を測定する装置を使ってしっとりとはどのようなものなのか教えていただきます。

実験で使用するのは人の皮膚を再現した人工皮膚を保湿クリームを塗ってしっとりとした状態にします。
スイッチを入れると測定器が人工皮膚触り始めて結果がグラフであらわれます。
測定器は左右に動きながら触った感覚を測定します。

図:しっとり感を表すグラフ
測定結果のグラフ
引用元:https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsos.190039

摩擦力が急激に高まった部分が触った瞬間、
その後ろの比較的水平な部分が触り続けている(横に動いている)間の摩擦力を表しています。

触った瞬間ぐっと摩擦力が高まっています。
言葉で言うと「べタッ」という水分が含まれたような湿り感になります。

その後一気に摩擦力が下がります。
言葉で言うと「スルーッ」と滑るような滑らか感です。
滑らか感は触り続けているときの摩擦力が0.5以下でグラフの線がまっすぐであればあるほど感じやすいといいます。

この湿り感「べタッ」と滑らか感「スルーッ」 2つの摩擦力を同時に感じると「しっとり」という感覚になるのです。

あとがき

小難しい話が続いて何が何だかさっぱりですが、要は「ベタッスルーッ」と感じるものが「しっとり」の正体だということです。

自分の指で自分の肌に触れて横に動かしてみました。
「…これがしっとりか?さっぱりわからん」が正直な感想でした。
単に潤いがなくてしっとりしていなかっただけかもしれませんが…。

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