石油って何?『チコちゃんに叱られる!』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

石油って何?『チコちゃんに叱られる!』

2020/2/28放送の『チコちゃんに叱られる!』
牧瀬里穂さん、三浦翔平さんをゲストに迎えています。

チコちゃん「石油って何?」

生き物の死骸

詳しく教えてくださるのは、新しい油田を探し求めて世界を飛び回ること40年、秋田大学大学院の荒田裕之教授です。

石油は紀元前から使われていた

石油は紀元前から使われていたという記録があり、私達の生活に古くから根付いていたといわれています。
石油は紀元前3000年頃から燃やして照明にしたり、土器の接着剤に使われたり、ミイラの保護剤としても使われていました。

現在でも洗濯や掃除に使う洗剤や化学繊維を使った服飾製品、タイヤなどのゴム製品、ペットボトルなどのプラスチック製品など様々なものに使われています。
石油はいっぱいどこで生まれるのでしょうか?

石油は生き物の死骸でできている

実は石油が生まれたのは、かつて海や湖の底だった場所です。

たとえば海の中には「プランクトン」と呼ばれる生き物が漂っています。
このプランクトンが死んで海底に沈み、そこに住むバクテリアなどによって分解されてしまいます。

しかし、バクテリアが住みにくい環境や分解が間に合わないと死骸はそのまま残り、砂や泥が重なってプランクトンの死骸をたくさん含んだ層ができます。
そして長い年月をかけて地下からの熱を受けると「ケロジェン」という物質に変化します。

その後、さらに長~い年月をかけて熱を受けると熟成が進み、ケロジェンから石油ができると考えられています。
ちなみに更に熱が加わって熟成が進むと天然ガスができます。

つまり生き物の死骸に数百万年から数億年かけて熱が入ることで石油へと生まれ変わっているのです。
また同じように、地上の草木が朽ち果ててたまった地層からも石油ができます。

※石油は生物が関係しなくてもできるという仮説もあります。

大昔に大きく浅い海があった場所から油田がみつかりやすい

石油はサウジアラビアやUAE、大昔の中東の辺りでよく見つかります。
その理由は大昔の中東のあたりにすごく大きくて浅い海があったからです。

現在の中東の辺りには およそ2億年前に「テチス海」という大きく浅い海があったといわれています。
そこは温暖な気候でプランクトンが育ちやすく陸に囲まれて海流が循環しにくいことから死骸が溜まりやすく石油ができやすい場所でした。
その後、大陸が動いている陸地となり、大量の石油が彫られたのです。

アメリカが石油生産量世界一

昔よく「石油はもうあと何十年かなくなってしまう」と言われたりしましたが、石油を取る技術が発達しましたので今でも新しく石油が見つかっています。

最新の石油を探す技術では、人工衛星のセンサーや「地震計」という音波を使う機会で地下のどこに石油がありそうか調べることができます。
さらに取る技術も発達したことで、昔は石油が取れなかった「シェール層」という硬い岩石の層からも採れるようになりました。

そのお蔭で2000年代になって世界各地のシェール層から多くの石油が取れるようになり、アメリカが中東の国々を抜いて石油生産量 世界一になりました。

日本にも油田がある

あまり知られていませんが、実は日本にも油田があります。
北海道・新潟・秋田で油田が見つかっています。

昔の日本は ユーラシア大陸と繋がっていました。
そして 当時の日本海は陸地に囲まれていたため、先ほどのテチス海と同じくプランクトンの死骸がたまりやすい状況にある日本海側に石油が生まれやすかったのです。

秋田県には日本一の油田があります。

石油王になるには莫大なお金がかかる

石油の井戸を1本掘るのに、数十億~100億円程度の費用がかかります。
そして、油田になると数十本掘るので数千億円、さらに他の設備等なんだかんだで数兆円かかることもあります。

技術が発達して石油がたくさん発見されていますが、油田として採算が採れる場所が見つかるのは100本掘って2〜3本ぐらいといわれています。

でも、夢はあると思います。
その夢にどれだけお金をかけられるかというところかもしれません。

あとがき

石油生産量が世界一なのはアメリカですって!?
そして日本にも油田があるんですって!?

驚きの連続でした。
わたしが知っている常識は古いことがよくわかりました。

生き物の死骸が長〜い年月をかけて熱を加えられて石油ができていたのですね。
そら人工石油が登場しないわけだと納得しました。

とはいえ、人工ダイヤモンド(合成ダイヤモンド)が登場していますから、いつか技術が更に発達したら人工石油が生まれてもおかしくないと考えています。

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