新型コロナウイルスを正しく知って対処しよう!今こそ情報の取捨が重要『林修の今でしょ!講座』

3月10日放送『林修の今でしょ!講座』


日本中に恐怖を撒き散らしている新型コロナウイルス。
様々な情報が溢れる中、連日の報道を見て林修が物申す!

「何なんかねテレビ見てるとね、素人がネットで聞きかじった情報であーだこーだと言っているあの時間みんな無駄なんですよね」
「感染症の専門家の意見だけが聞きたい」

そこで今夜は感染症の権威 順天堂大学院 堀教授が特別講義をします。
林さんが日々の情報で感じた新型コロナウイルスの疑問に全て答えてもらいます。

正しい知識で正しく恐れる

感染症の権威が教える新型コロナウイルスの真実とは?

感染症の権威 順天堂大学院 堀教授

改めて本日の講師をご紹介します。

順天堂大学大学院教授で、感染症対策が専門。
今、新型コロナウイルス対策に日々奔走している堀教授です。

いま情報が溢れているので情報の取捨選択が大事です。
多すぎる情報で溺れないようにしないといけないと思います。

日本の医療技術があれば新型コロナそこまで怖くない

世界での感染拡大とともに増加する死者数。
新型コロナの怖さが連日報道されていますが、林が感じた最初の疑問。

「昨年のインフルエンザの者数と比較したときに新型コロナウイルスはそれほど恐ろしいウイルスなのか?」
「インフルエンザの去年亡くなった方の数は実はものすごい数でした。それと比べて新型コロナはここまでいろんな経済活動止めてまで恐れなければならない病気なのか?」

実は日本においては新型コロナウイルスはそれほど怖くありません
ただし「日本においては」という注釈がつきます。

日本の医療技術があれば新型コロナはそこまで怖がらなくて良いです。
日本の中では新型コロナはそこそこ流行しますが、致死率がそれほど高くないので世界的に流行している風邪のようなものとみています。

インフルエンザは先ほどおっしゃったように、例えば日本ですと年間1万人ぐらいが亡くなっています。それと比べると新型コロナの死亡数はそれほど多くないということです。

なぜ今そんなに問題になるのかといいますと、発展途上国の中には医療が十分整っていない国があります。
そういった国で流行すると多くの方が亡くなる可能性があります。

日本の医学は世界的に見てもかなり進んでいますので重症患者さんという状態になってもかなりの確立で救命ができています。
ところが発展途上国ですと病院の資材も事欠くというような状況で重症患者が出ると救命できないだろうと思われます。

医療インフラの違いによって救命率に差が出るだろうといわれてます。

新型コロナウイルスに感染すると肺炎になってしまうわけではない

新型コロナウイルスに感染すると肺炎になってしまうと皆さん勘違いしてるみたいですが、新型コロナウイルスに感染したからといって絶対に肺炎になるわけではありません。

約8割が軽症で、入院する必要のある肺炎になる人は約20%です。
この軽症というのはどういうことかといいますと何もしないでも自然に治ってしまう、そういう意味では風邪とあんまり変わらない状況です。

この20%重症のうち多くの方は回復してらっしゃいます。
医療基盤によってしっかりしている国は14%の方は回復してますし、5%の重篤になった人の5%のうちの約半分ぐらいの方も生還されてます。

今回は高齢者と基礎疾患のある方が重症化しやすいといわれています。
ですから、そういった方々がかからないように周りも気をつけなければいけないし、ご本人もケアしていただくということが必要です。

希望者全員に検査をしないで本当に必要な人にだけ集中してケアしたい

いま希望者全員の検査実施が叫ばれていますが、堀先生によると実は感染拡大を防ぐためには全員検査を行わない方が良いといいます
一体なぜなのでしょうか?

皆さんどうして希望者全員に検査しないのだろうか?と思われますが、あまりその必要も実はないのです。
今回はいわゆる風邪でそのうちの2割ぐらいの方々が高齢者や持病を持っていて悪化する、重症化・重篤化になりうる人たちを確実に診断をして手厚い医療をしていくということが大事です。

また、検査を求めて病院に行きますと普段皆さん行かないような人がたくさん集まってくるわけです。
待合時間も長くなって隣の人にうつしてしまう、ひょっとすると今1番危ないのは病院かもしれないのです。

そうなるとかえって病院に行って治療しようと思ってるのに感染拡大してしまうリスクもあるということで、重傷者または予備軍の方々を中心に検査をしていこうということになっています。

PCR検査の精度が低いという問題

新型コロナウイルスにか感染していたとしてもPCR検査の診断精度は3~7割と非常に幅があります。
5割と考えても2回に1回はウイルスを見逃すことになります。

例えば陽性でも受けた半分の方は陰性に判定されてしまうのです。
陽性の方は出れば陽性なので良いのですが、陽性なのに陰性に判定されてしまった人はこれで安心だといって表をずっと歩いて仲間と遊んでるとその周りの人たちに移してしまうのでかえってよろしくないです。

症状だけで風邪と新型コロナを見分けるのは非常に難しい

新型コロナウイルスにかかった場合、初期段階でいろんな症状を呈してくるんですけども発熱のどの痛み鼻づまり乾いた咳と様々ありますが、ほとんど普通の風邪と変わりません。
ですから症状だけで見分けるというのは非常に難しいです。

見分けることが難しい新型コロナだからこそ、今は風邪のような症状が出たら積極的に休むことが大事です。
ちょっと調子悪いなと思ったら1回出社してしまうのではなく、積極的に休みを取ってください。

もし微熱があった場合は大体10~14日ぐらい休んでください。
潜伏祈願が普通2~3日ですが、新型コロナウイルスに関しては、12.5日ぐらいのなので、そういった意味では企業なんか特例措置とかそういったものも考えていただく必要があると思います。

最も重要なのは重篤になりうる方々に感染させないことです。

風邪かなと思ったら、今回だけは無理をせず積極的に休みましょう。

1日ごとの新規感染者数を見るのが重要

マスコミが毎日感染者を累積で何人と数字を挙げていますが、本当に大事なのは重症者が何人でその内の何人お亡くなりになったかという指標です。

もう1つは、累積で何人感染者が出たというカウントアップをすることではなくて、今日1日で何人出たかという日毎の新しく発生した患者数を数えていくことが大切です。
今日新規に患者が出たか、その数が昨日・先週と比べて増えてるか減っているか、もし減っていれば効果が出て感染縮小できてるということになりますし、増えていると感染拡大がまだ続いてるという目安にはなります

日本が感染を今止めなくてはいけない理由

今年日本にはオリンピックという大きなイベントが控えています。
先ほど述べたように日本ではそれほど死者が出ないだろうと考えています。

それは医療システムが整っているからという話をしましたが、オリンピック期間中に世界中から観客が来て日本で新型コロナウイルスに感染をして各々の国に戻ったときに発展途上国で感染の引き金になるという可能性があります。

潜伏期間は12.5日なので空港を通ったにはまだ発熱さえしてないからわからないかもしれません。
そうなったときに発展途上国を中心に死者がたくさん出る可能性も懸念されてます。

そうなると日本が世界中から袋だたきになりますね。
そういうことも含めて慎重の判断が求められています。

イベントの自粛や休校の要請をするのは5次感染を防ぐため

イベントの自粛・休校の要請は2週間では十分といえません。
堀先生によると感染拡大を防ぐには4次感染中の今が鍵だといいます。

最初は流行国から日本に入って来ることが「1次感染」です。
そして感染者に国内で接触した人を接触者といい、これを「2次感染」といいます。

その後に2次感染者が周囲の方々に移す、例えば屋形船の感染や旅行者がタクシードライバーの人に移してさらに周囲の人が感染したというのが「3次感染」です。
今は周囲の人に移した人からさらに周りの人に移したという、この「4次感染」の段階といわれています。

大体3次感染ぐらいまでは疫学的に感染源を辿れますが、4時間戦以降はだんだんその関係性が辿りにくくなってきます。

経路を追う目的としては「封じ込め」です。
例えば感染者と接触した方を調査をして体調が悪いということであればその人に「外に出歩かないでお家にいてください」というふうにしていけばクラスター(集団感染)を独立して封じ込めることができます。

この後 野放しにしておくと更に5次感染という人が出てきてしまいます。
5次感染に行ってしまうとものすごい数の感染者が出るのもそうですが、どういう経路で感染したかもわからないのでもう手がつけられない状態になります。

だからここ1~2週間が山だといってるのはこの4次感染から5次感染に行く人を何とか防げないだろうかということで行動制限をしたり時差出勤やテレワークを推奨しているというところです。
過去に日本が5次感染あるいはさらにその先までに行ってしまった事例としては普通の風邪やインフルエンザがこれに当たります。

理想的には今回みたいに不顕性感染といいまして発病しててもあんまり症状が明らかでない方がいらっしゃるという面では潜伏期間の2倍、つまり25日間しっかりと行動制限を流行ってる地域で行う、これが重要かと思います。

爆発的な感染拡大を防ぐためには、今の行動制限は意味がある。

1番の予防法は「手洗い」

予防対策として手洗いやうがい、アルコール除菌、マスク着用など様々な方法が報じられていますが、手洗いは最善の予防法になります。
マスクやうがい等いろいろ言われてますが、1番効果があるのは手洗いです。

重要視すべきはウイルスの入り口です。
ウイルスの入り口は目・鼻・口の粘膜です。
ここにいかにウイルスをつけないようにするかがポイントです。

感染がある人がくしゃみをして手でいろんなところを触ったりすると環境中にウイルスが残っています。
それを知らずに次の人が手につけて知らないで目をこすったり、口に手を当てたりするとそれでウイルスが体内に運ばれてしまいます。

ですから手はこまめに洗うべきです。
30秒の石鹸手洗いで80%以上の殺菌減ります。
石鹸と流水による手洗いがちゃんとできればアルコールでなくても大丈夫です。

お酒での消毒は逆効果

人間が飲めるアルコールというのはエタノールというものでウォッカみたいにほぼエタノールだけであれば良いですが、糖分が含まれるお酒だと却って雑菌の餌になって増えてしまい逆効果です。

手洗いに勝る予防法はなし

覚えておきましょう。

健康な人がマスクをつけても予防効果がない!?

ちなみに現在品薄状態が続くマスクなどの予防効果は感染症の権威から見てどうなのでしょうか?

実は私(堀先生)も今シーズンは診療で患者さんに会いたいする以外は街中を歩く時でもマスクはしません。
実は健康の人がマスクをするとマスク不足の今、逆に感染が広がってしまいます。

マスクは健康な人がするものではなくて、病気になってる人がつけることで効果があります。
健康な人がつけても予防の効果は低いです。

1番悪いのは要はウイルスが混じった飛沫が周囲に飛んで汚染することです。
なので、マスクは飛沫を出しそうな人に蓋をするのが一番良いですので、みんなが争って健康な人もマスクをするとマスク不足になってしまいます。

すると本来しなければいけない人にマスクが届かなくて却って危なくなるということになります。
そういう意味では冷静に対処していただいて、体調が悪ければマスクするけども健康であればマスクはいらないというふうに考えてください。

マスクは健康な人が予防でつけるよりも体調が優れない人がつけた方が感染の広がりを防ぎやすい。

マスク不足が深刻な今こそ、冷静に考える必要がありますね。

うがいは意味がない!?

うがいに関してはあまり効果がありません。
科学的には効果が実証されておらず、海外ではほとんど普及していません。
日本だけの文化と考えていいでしょう。

喉にウイルスが入ってきて粘膜にくっついて細胞の中に入っていくのに数十分といわれています。
ということは、数十分ごとにうがいをしなければいけないということです。
つまり1日中うがいをしてないと効果がありません。

胃にウイルスを流してしまえば胃酸で殺してしまえるといいますが、新型コロナウイルスは本当に胃酸で殺せるとは今はいえません。

感染症の権威から皆さんに伝えたいこと

マスクにあまりこだわらないでいただきたいということです。
マスクにこだわっている間に手洗いを忘れてしまうとより感染症のリスクが高まります。

健康な人がマスクをするよりも感染している人がマスクをした方が広がって行きにくいので、ぜひ冷静に知識をつけていただいて正しく対処する。
これを「正しく恐れる」といいますけれども、これをぜひ皆さんも普段から実践していただきたいと思います。

あとがき

わたしも密閉した空間に多くの人が長時間止まるような場所以外はマスクをつけていません。
マスクは予防の効果がないとざんざんテレビで報じているのでつけるのがばかばかしくなっちゃいました。

さらに、新型コロナウイルスの影響でほとんどの人がマスクをつけているので、「むしろ皆がマスクをしてくれているから自分はマスクしなくてもマスクをつけているのと同じじゃないかな?」と思っています。

ネットで情報が簡単に手にできる今、デマに踊らされずに正しい情報を見極めて正しく恐れて対処していきたいと思いました。

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