なぜ鉛筆は字が書けるの?『チコちゃんに叱られる!』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

なぜ鉛筆は字が書けるの?『チコちゃんに叱られる!』

2020/4/10放送の『チコちゃんに叱られる!』
西山茉希さん、谷中敦をゲストに迎えています。

チコちゃん「なぜ鉛筆は字が書けるの?」

トランプのカードのように剥がれていくから

詳しく教えてくださるのは、鉛筆の原料について研究する青山学院大学の黄教授です。

鉛筆の芯は黒鉛と粘土でできている

鉛筆の芯は黒い色をつけるための黒鉛とそれを固める粘土で構成されています。
この黒鉛と粘土の割合で鉛筆の硬さ・濃さが決まってくるのです。

例えばHBの鉛筆では黒鉛が約70%、粘土が約30%でできています。
黒鉛が多くなると濃く柔らかい芯に、粘土が多くなると薄く硬い芯になるのです。

鉛筆の芯は剥がれやすい構造でできているので字が書ける

なぜ鉛筆で字を書くことができるのでしょうか?
それは黒鉛の結晶構造に理由があります。

鉛筆の芯の原料である黒鉛を電子顕微鏡でみてみると、シートのようなものが積み重なった層状の構造になっています。
この層と層の結びつきは原子の結合の中でも非常に弱く剥がれやすいのです。

鉛筆で字を書くと、目には見えない紙の凹凸にこの層が引っかかってシート状に剥がれることで字が書けかけます。

シート状に剥がれるとは一体?

鉛筆の芯をこのトランプの束に置き換えて説明しましょう。

まず、凹凸のあるゴムシートを敷きその上でトランプを指でスライドさせていきます。
トランプはこのシートの凹凸に引っかかって広がっていきます。

つまり紙の表面の凹凸に黒鉛の層が引っかかり黒い線となって残るのです。
そのため凹凸がないプラスチックやガラスなどには書けません。

実際に紙に書いた部分を拡大してみると、大きさはそれぞれですが、確かにシートのような形で黒鉛が紙に付着しています。

消しゴムで字が消せる理由は紙の凹凸に引っかかったシート状の黒鉛を粘着性のあるゴムで絡め取ることで消せているのです。

鉛筆1本で原稿用紙 約176枚分書ける

鉛筆1本でどれくらい書けるのでしょうか?
HBの鉛筆1本で約50km書けるといわれています。

鉛筆1ミリ減らすのに「働き方改革」の5文字を80回書けました。
鉛筆1本の長さは約176ミリなので、
「働き方改革」5文字を80回 × 鉛筆の長さ176ミリ = 14,080回

つまり鉛筆1本で約70,400字を書けるということがわかりました。
さらに、

「働き方改革」5文字 × 80回 = 400字 = 原稿用紙1枚分
70,400字 ÷ 400字 = 原稿用紙176枚分

鉛筆1本で原稿用紙176枚分書けるということになります。

あとがき

小学生の時に鉛筆の芯がポキポキ折れて何度も削らないといけなかった思い出があります。
あれって柔らかい芯を使っていたからかもしれませんね。

子供がいる親御さんは鉛筆がポキポキ折れたり、鉛筆の消化が異常に早いと感じたら1ランク硬めの鉛筆を買ってあげると良いかもしれませんね。

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