眠くなると目をこするのはなぜ?『チコちゃんに叱られる』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

眠くなると目をこするのはなぜ?『チコちゃんに叱られる』

2020/6/19放送『チコちゃんに叱られる』
石川さゆりさん、ウエンツ瑛士さんをゲストに迎えています。

チコちゃん「眠くなると目をこするのはなぜ?」

全身を目覚めさせるスイッチがそこにあるから

詳しく教えてくださるのは、信州大学医学部 松尾清 特任教授です。

瞼にあるミュラー筋に刺激を与えて全身を覚醒させていた

実は眠くなって瞼をこすったときに瞼の中のミュラー筋をこすっているのです。

私たちの目には瞼を動かす筋肉があり、その先端にあるのがミュラー筋です。
ミュラー筋の大きさは縦2センチ・横3センチくらいの小さな筋肉ですが、このミュラー筋が全身を目覚めさせるスイッチになっています。

このミュラー筋が引っ張られたり瞼をこすって振動を加えたりすると脳が覚醒して交感神経が緊張して心臓がドキドキし、全身の血流が増えて筋肉にも力が入って全身を覚醒させることがでます。

私たちは眠くなったときに目をこすることで小さなミュラー筋を刺激して全身を覚醒させ、眠っている筋肉を目覚めさせていたのです。

獲物を逃さないために瞼に大事なスイッチが備わった

そんな大事なスイッチがなぜ瞼に備わったのでしょうか?
それは我々人間が狩猟や戦うときに突然スイッチを入れて興奮状態になるために必要だと考えられます。

遠い我々の祖先は狩りで獲物を取る生活を送っていました。
獲物を捕まえるときに大きく目を見開いて狙いを定めます。

この大きく目を見開いたときミュラー筋が引っ張られています。
つまり、人間は獲物を取り逃がさないために瞼の中に全身を目覚めさせるスイッチを持つようになったと推測されます。

松尾先生直伝!瞼をこすらずに眠気を晴らすコツ

先生によると瞼をこすれば交換神経が緊張して体の隅々まで血液がめぐり体温が上昇します。
しかし、新型コロナウイルス対策として瞼をこすることはオススメしません。

体を目覚めさせる方法というのは他にないかきいたところ、待ってましたと言わんばかりの松尾先生。
早速やり方を教えてもらいます。

目を上向きにする

1つ目は顔を前に向けたまま目だけを上に向けます。
瞼をこするのと同じような刺激でミュラー筋を引っ張って脳に全身を目覚めさせる指令がいきます。

目を下に受けるとリラック効果が得られる

目を上向きにするとミュラー筋を刺激して眠気を覚まします。
反対に視線を下に落とすとミュラー筋が緩んでリラックス効果が得られます。

書店などで本を読んでいて便を催すことはありませんか?
それはこの原理が働いていて本を読むときに下を向くことで、全身が緩みトイレに行きたくなるのです。

歯を食いしばる

さすがに会議中で目を上に向けるのは…という方にオススメの方法があります。

それは「歯を食いしばる」。
歯を食いしばることでミュラー筋の同様に交感神経を活発にする歯根膜機械受容器が刺激されて全身が目覚めます。

あとがき

眠いときに目を擦るのは本能的に瞼に目を覚ませるスイッチがあるとわかっているからなのでしょうね。
不思議です。

瞼にスイッチがあるのは祖先が狩りで獲物を取り逃がさないために備わったとされています。
目力が強い人に見つめられる(睨まれる)とドキドキして落ち着かなくなってしまいますよね。
それは「狩られる…」と本能的に悟っているからでしょうか?

そう想像を膨らませるとなんだか面白くなってきました。

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