なぜ手品の時「♪チャラララララ〜」と流れるの?『チコちゃんに叱られる』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

なぜ手品の時「♪チャラララララ〜」と流れるの?『チコちゃんに叱られる』

2020/6/26放送『チコちゃんに叱られる』
浅田舞さん、山崎弘也さんをゲストに迎えています。


チコちゃん「なぜ手品の時『♪チャラララララ〜』と流れるの?

お洒落だと思ったから

詳しく教えてくださるのは、日本奇術協会 会員の花島けいこさんです。
この道30年のベテラン手品師です。

手品のときのBGMは楽曲『オリーブの首飾り』

手品の際に流れるBGMの定番の曲ですが、私の師匠・松旭斎すみえが初めて使われたのが始まりです。
キャリア70年 日本奇術協会の名誉会長も務める松旭斎すみえ、手品会では知らぬ者はいないという伝説の手品氏です。

そもそもあの曲は「EL BIMBO(エル・ビンボ)」という楽曲であり、70年代にヨーロッパで流行ったディスコナンバーです。
1974年にフランスのグループ「BINBO JET」がリリースした楽曲です。

手品で使われている曲はこの「EL BIMBO」のアレンジ版です。
「EL BIMBO」が発売された翌年の1975年に作曲したポール・モーリアによってアレンジされ、『オリーブの首飾り』という曲名で再販されました。

先ほどの陽気でアゲアゲなディスコナンバーを見事にアレンジした『オリーブの首飾り』は日本でおよそ12万枚以上を売り上げるスマッシュヒットとなり、ポール・モーリアの代表曲の1つとなりました。

ラジオに流れてきた『オリーブの首飾り』をたまたま聞いた

そんな音楽界の巨匠が作った楽曲と手品会の巨匠はいかにして出会ったのでしょうか?

ここからは姉弟子の花島世津子さんに教えていただきます。
50年以上もすみえ先生のお付きをしている超ベテラン手品師です。

澄江先生は「1975年頃から使い出した」と言っていました。
すみえ先生はたまたま車のラジオから流れてきた『オリーブの首飾り』をオシャレだと思ったからという理由だけで手品のBGMに採用し、そこから日本中に広まっていきました。

メディアのおかげで手品のBGMとして定着した

なぜ『オリーブの首飾り』は手品のBGMの定番としてこれほどまでに根付いたのでしょうか?

先生は当時テレビに出演することがとても多く、毎回『オリーブの首飾り』を使用していました。
当時、すみえ先生の手品はテレビでも大人気で、あのやすし・きよしやレッツゴー三匹とも肩を並べていました。

すみえ先生が『オリーブの首飾り』を使い始めると他のマジシャンも真似をするようになりました。
するとこの曲は瞬く間にお茶の間に浸透し、手品の曲といえば『オリーブの首飾り』というイメージが完成していったのです。

しかし、この曲が浸透していったことですみえ先生にはある悩みが出てきました。
あまりにも浸透しすぎてバラエティー番組などでも使われ始め、ステージでこの曲をかけるとお客様が笑いだしという事態になったのです。

先生は過去に一度曲を封印することにしたのです。
お客さんが笑い出したことで『オリーブの首飾り』を封印して別の楽曲を使用していたすみえ先生。

しかし、ご本人もしっくりこなかったようで2年後『オリーブの首飾り』に戻したそうです。

おまけ:『オリーブの首飾り』の前は『ビア樽ポルカ』だった

『オリーブの首飾り』以前の手品の定番曲といえば『ビア樽ポルカ』という曲でした。
『ビア樽ポルカ』はチェコのヤロミール・ヴェイヴォダが1929年に作曲した曲です。

あとがき

有名人がちょっと使うと瞬く間に多くの人が真似して使い始めるのですからメディアの力はすごいですね。
手品界で有名といわれるすみえ先生、お恥ずかしながらわたしは知りませんでした…。

今でも手品の際のBGMとして使われているなら、ポール・モーリアに入る印税って総額どれくらいなのか気になるところです。
1回の手品でBGMに流すときにいくら発生するのでしょうね?

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