スタンフォード式!夏の睡眠の質を上げる方法『世界一受けたい授業』

2020/7/25放送『世界一受けたい授業』
いきなりの問題です。
夏の良い睡眠をとるために寝る前に飲むと良い飲み物は何でしょうか?
正解は「麦茶」です。
寝る前に体の内側の体温を下げると眠りに入りやすくやります。
実はホットミルクなど温かい飲み物は覚醒させる作用があるのでオススメできません。
アルコールは寝つきを良くする効果はありますが、眠りを浅くしてしまうのでNGです。
カフェインの入っていない冷たい麦茶が体の内部を冷やすのに最適なのです。
生活環境が大きく変わった今年 日本人の睡眠の質が確実に低下しています。
しかも夏は睡眠の質が最も落ちやすい時期です。
睡眠障害に陥る人の割合は25度を超えると一気に増えるのです。
人は寝ている間に体の機能を修復して免疫力を高めます。
悪い睡眠だと免疫力が下がり様々な病気にかかりやすくなってしまいます。
さらに同じ睡眠時間でも質が悪いとダメです。
例えば眠りが深い人に比べて眠りが浅い人が風邪を引く確率は約5倍になります。
他にも質の良い睡眠が取れないと太りやすくなったり鬱や認知症、子供の不登校や学習障害の原因にもなります。
教えてくれるのはベストセラー『スタンフォード式 最高の睡眠』の著者である西野精治先生です。
スタンフォード大学といえば今年の世界大学ランキングで第2位になった超有名校です。
先生はこの大学で30年以上睡眠を研究し、世界最高峰の睡眠生態リズム研究所の所長を務める世界的権威です。
隠れ睡眠負債のチェック
皆さんが良い睡眠をとれていると思っていても実は勘違いしていることもあります。
これを「隠れ睡眠負債」という言葉を使っています。
まず最初に隠れ睡眠負債チェックしてみましょう。
7項目中いくつ当てはまるか数えてください。
- 寝る直前までスマホやパソコンを使っている
- 5分以内ですぐに眠れる
- 朝 目覚めるのが辛くスッキリ感がない
- 最近 仕事や家事がはかどらない
- 気がつくとソファでうたた寝をしてしまっている
- 休日の睡眠時間が平日より90分以上長い
- 休日明けから疲れている
2個以上当てはまった方は睡眠負債を抱えている可能性が高いと思います。
4個以上になると確実に負債があるということで借金で首が回らなくなって破産寸前ですね。
人間は寝だめできない
よく休日に寝だめをする人がいますが、人間は寝だめをすることはできません。
休日に寝すぎると体内のリズムが乱れて、特に月曜日など時差ぼけのようなことが起こってパフォーマンスが上がらない可能性もあります。
気絶するように寝る状態はあまり良くない
毎日毎日すぐに気絶するように寝てしまうこともあまり良くない可能性があります。
5分以内に眠れるのは良さそうに思えますが、10分くらいかけてまどろみながら眠りに入っていくのがベストです。
布団に入ってすぐ眠ってしまうのは気絶に近い状態なのです。
睡眠の質には「黄金の90分」が重要
睡眠時間は長ければいいと思っていませんか?
実は8時間9時間ベッドに入っていても質の良い睡眠がとれなければ意味がありません。
質の良い睡眠をとれば7時間でも十分です。
まずは先生の研究で分かった「黄金の90分」を復習しましょう。
最初のノンレム睡眠が大切
そもそも睡眠には深い眠りのノンレム睡眠と浅い眠りのレム睡眠があります。
浅いレム睡眠のときは瞼を閉じていても目が動いていて脳が起きている状態です。
一方、脳がしっかり休めているのがノンレム睡眠です。
最初のノンレム睡眠の谷をいかに深くするかが質の良い睡眠のためには重要なので この部分を「黄金の90分」と呼ぶのです。
初めの90分の眠りが深いと体調も目覚めも良くなります。
さらに成長ホルモンが分泌されて美肌効果があります。
就寝90分前に入浴して体温を下げる
始めの90分の眠りをより深くするためには就寝90分前に入浴をすると良いです。
風呂に入ると一時的に体温が上がりますが、その後お風呂に入らないときより体温が下がるのでちょうどこのタイミングで入眠すると質の良い睡眠になります。
入浴してから体温が下がるまでの時間が約90分です。
90分前に40度の湯船に10分ほど浸かると効果が期待できます。
スタンフォード式 夏の睡眠の質を上げる方法
夜でも気温が高く寝苦しい夏は入浴だけでは不十分です。
夏の睡眠の質を上げる方法その1:寝る30分前からエアコンで室温を下げる
寝る30分前からエアコンで室温を下げておくことです。
エアコンをつけて寝ると体に悪いと思っている人もいるかもしれませんが、風が直接体に当たらないようにして1〜2時間後に切れるようにタイマーをセットすれば全く問題ありません。
ポイントは寝る30分前から室温を下げておくことです。
寝る直前にエアコンをつけると室温が下がるまでの間に汗をかいてしまいます。
その汗が蒸発しないと体温が下がらないので寝つきが悪くなってしまいます。
温度の目安は24〜28度くらいで少し涼しいと感じる程度が良いです。
夏の睡眠の質を上げる方法その2:枕を冷やす
夏に質の良い睡眠をとるためには、寝る30分前にもう1つあることをやっておくと良いです。
それは「枕も冷やす」です。
頭も体の中の温度と同じように就寝時に下がります。
それを助けるようなことをすることが大事です。
特に枕の場合はエアコンの30分前につけたところでなかなか冷えないことがあります。
そういう意味で枕を強調しました。
枕を冷やす方法
方法は簡単です。
冷却枕や保冷剤を薄手のタオルで巻いて枕の上に置いておくだけです。
30分ほどすれば冷たい枕が出来上がります。
ポイントは枕の上半分に寄せて置くことです。
耳から下の部分を冷やしてしまうと逆に目が冴えてしまいます。
耳から上の部分だけを冷やすようにしましょう。
夏の睡眠の質を上げる方法その3:スタンフォード式「筋弛緩ストレッチ」
ここまでやってもいつも寝つきが悪い、夜中に目が覚めてしまうという方のために先生オススメの最後の手段をご紹介します。
それが、スタンフォード式「筋弛緩ストレッチ」です。
筋弛緩ストレッチとは、思いっきり力を入れる・一気に力を抜くという動きを繰り返すことで、体の緊張をほぐしてリラックスさせる運動です。
寝つきに平均で60分以上かかっていた不眠症患者がこの運動を取り入れたところ半分以下の時間で寝つけるようになったとの報告もあるのです。
筋弛緩ストレッチ「肩」
- 両肩をぐっと上げて耳まで近づけて力をいれます
- そのまま10秒間キープ
- 一気に力を抜きます
- 15秒休みます
これを3回繰り返すと効果的です。
肩の緊張をほぐすことで、上半身の血流も良くなり良い睡眠に繋がります。
筋弛緩ストレッチ「脚」
- まず足を伸ばして爪先を上に曲げて脚の上側の筋肉に力を入れます
- そのまま10秒キープ
- そして一気に力を抜いて15秒休みます
これも3回繰り返すと効果的です。
脚には多くの筋肉があるので全身の血流を良くする効果が期待できます。
筋弛緩ストレッチ「顔」
- 顔全体を中心に集めるように奥歯を噛みしめながらギュッと力を入れて、そのまま10秒キープ
- 一気に力を抜いて15秒休む
これも3回繰り返しましょう。
現在人は目の周りの筋肉が凝り固まりがちなので顔もリラックスさせることでより睡眠の質が高まります。
焚き火の動画で入眠障害を克服!?
良い睡眠がとれなくて悩んでいたというゴールデンボンバーのボーカル鬼龍院翔さん。
大人気バンドで活躍する裏である睡眠の悩みがありました。
彼は恐ろしく寝つきが悪くて全然眠りに入れない入眠障害でした。
入眠障害とは、布団に入ってもなかなか寝付けず眠るのに1時間以上かかる症状です。
しかし、彼は寝る前に焚き火の動画を30分間見ることで30分で入眠できるようになり入眠障害を克服したのです。
「1/f ゆらぎ」は人をリラックスさせる
炎の揺らぎには「1/f ゆらぎ」といって緩く揺れています。
「1/f ゆらぎ」は人をリラックス状態にする効果があります。
例えば音楽でも美空ひばりさんや宇多田ヒカルさんもその揺らぎがあるのでリラックス効果があります。
ただ先ほどのチェックで寝る前までスマホを見るのは良くないとありましたが、焚き火の動画を見るように頭を使う必要がなければスマホを見るのは問題ないと思います。
あとがき
毎年 夏は暑くて寝苦しく眠れなくなりますよね。
エアコンは電気代がかかるのでなるべくギリギリまで使いたくない派なので毎年粘っては寝不足状態に陥っています。
枕を冷やすと言う発想はありませんでした。
逆に目が覚めてしまうと思っていました。
今度なかなか寝付けなくなったら試してみようと思います。
焚き火というか火の揺らぎは私も大好きです。
川のせせらぎも安心しますよね。
木漏れ日の揺らぎもリラックス効果があるんじゃないですかね。
つまり、自然が発する揺らぎは睡眠に最強ということだと思いました。
あぁ、虫がいない田舎に住みたい。

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