スマホが危ない!?実際に起きたデジタル犯罪事件『世界一受けたい授業』

2020/6/27放送『世界一受けたい授業』


今 話題の本『あなたのスマホがとにかく危ない』に学ぶ。

今や日本人のスマートフォンの所有率は87%、特に20代は99%とほぼ全員という結果になりました。
その一方でスマホなどを使ったデジタル犯罪の検挙件数は増え続けています。

例えば10万円の特別定額給付金を狙った手口があります。
偽メールを送りメールに書いてあるURLをクリックして偽物にアクセスさせて銀行口座や住所などの個人情報を不正につり上げる悪質な手口です。

そんな急増するデジタル犯罪をケース別に紹介します。
教えていただくのは埼玉県警でデジタル犯罪捜査を担当していた元刑事の佐々木成三先生です。

デジタル犯罪事件簿ケース1:スマホを落として恐喝被害

会社の飲み会で飲みすぎてしまった佐藤さん(仮名)。
朝起きるとスマホがない。

すぐさま警察署に行くと道に落ちていたスマホを拾った人が届けてくれていました。
安心したのもつかの間。

1週間後 家に「500万円振り込まなきゃこの写真をばらまく」と手紙が届きました。
そこには結婚する前に付き合っていた女性と親密な写真が同封されていました。

実はこの写真は佐藤さんのスマホの中に入っていた写真です。
ちゃんとロックかけているのにどうやって取り出したのでしょうか?

それからも脅迫は続き家電にもかけられるようになりました。

情報が取られた原因:スマホのパスワードが簡単

佐藤さんはスマホのパスワードを「1 2 3 4 5 6」というとても簡単なものでした。
そのためスマホを拾った犯人は簡単にロックを解除でき、中にあった佐藤さんの写真のデータを抜き取ってスマホを捨てたのです。

その後に親切な人が拾って警察に届けてくれましたが、データはすでに犯人が盗んでいました。

その後、佐藤さんは「お金を渡します」と言って犯人をおびき出し、犯人は警察に現行犯逮捕されました。

スマホのSIMカードをロックする

スマホを落としたときに悪用されないために暗証番号かけてロックしておくのは大事なことです。
より安全に使用するためにスマートフォンのSIMカードをロックをしましょう。

SIMカードとは、スマホを契約したときなどに端末に挿し込むカードです。
契約者や電話番号といった情報が記録されていて、このSIMカードを他の端末に差し替えれば電話やメール、インターネットも利用できます。

SIMカードは通信会社ごとに初期設定の暗証番号がかけられています。
スマホ自体にロックをかけてる人は多いと思いますが、SIMカードの暗証番号はほとんどの人が初期設定のままです。
そのため、悪用されてしまいます。

SIMカードをロックするためには設定画面でSIMロックをONに変更して任意の暗証番号に変更してください。

デジタル犯罪事件簿ケース2:SNSが原因でストーカー被害

SNSで日常生活を投稿している女子高生のハルナさん(仮名)。
防犯上、自分が承認した人しか見られないようにアカウントには鍵をかけていました。

そんなハルナんのSNSに友達申請がきました。
どんな人かよくわかりませんでしたが、自分と趣味が合いそうだったので友達申請を許可しました。

すると、そのユーザーから「今度一緒に映画見に行こうよ」とダイレクトメッセージがきました。
気持ち悪いと思い返信せずにいたのですが、「なぜ無視するの?」とメッセージが来てそれから男の行動はエスカレートします。

「今日着ていた服かわいかったなぁ」
そこにはハルナさんの隠し撮り写真がありました。

このストーカーはなぜハルナさんの住所などを知ることができたでしょうか?

父親のSNSからハルナさんの写真が流出して個人情報を特定された

ハルナさんの父・タカシさん(仮名)は娘が第1志望の高校に入学したことが嬉しくてSNSにハルナさんの制服姿の写真を載せました。

その数日後に知人からからハルナさんの写真がインターネットに流出していると知らされます。
父親はSNS友達しか見られないようにしていたものの、仕事で会った普段あまり会わない人も許可していたので誰が流出させたのかもわかりません。

父親はすぐに掲示板に削除依頼しましたが、掲示板でハルナさんのことを知ったストーカーが制服から高校をすぐに割り出し、高校名で検索してハルナさんの鍵付きアカウントに辿り着きます。
プロフィールを参考にハルナさんの趣味に合わせた投稿をするなどして話が合うユーザーになりきり、友達として承認されることに成功しました。

そしてストーカーを始めたのです。
その後この男はストーカー規制法により警察から警告を受けて「2度としない」と誓約書を書きました。

投稿者の個人情報を調べ上げる特定屋

実は今 ネット上にSNSの写真から投稿者の個人情報を調べ上げる特定屋と呼ばれる人たちがいます。
特定屋のほとんどは暇つぶしでやってる人たちです。

しかし、そこで特定された情報が犯罪に利用されています。
特定屋がどのように特定していくでしょうか?

「明日から夏季講習。不安だけ近所でお守り買ったよ」と制服姿でお守りを持っている写真とともに投稿したとします。

まず特定屋は制服のリボンに注目します。
どこの高校か目星をつけ、さらに近隣の神社のお守りを調べて住まいをどんどん特定していきます。

また「部屋から見える綺麗な夕日」と写真を投稿した場合、部屋から見える太陽の位置や建物を参考にして地図アプリを駆使して家をどんどん探していきます。

家の前で撮った1枚の写真も位置を特定される危険性があります。
何気なく写っているマンホールには管理番号が記されていることもあり、調べれば住所が特定できてしまうのです。

また、特定屋が罠を仕掛ける場合もあります。
例えば狙った人がよく通る道にバナナの皮を置いてその人が写真を撮って投稿する様子を遠目で確認します。

SNSで「#バナナの皮」と検索してアカウントを特定するのです。
そこから住所を突き止められ、犯罪に繋がるケースもあります。

今年2月 漫画家のおおひなたごうさんは京都の地下鉄の駅を歩いていると道にカニが落ちているのを見つけて面白いとSNSに投稿したのですが、その写真には道の奥からこちらを見ている人影が写っていました。

特定のターゲットが果たしておおひなたさんなのかわかりませんがこれは最近出始めた手口です。
不用意にこういった投稿するのはやめましょう。

特定被害を受けた元AKB48川崎のぞみ

実際に特定被害を受けた芸能人がいます。
元AKB48でタレントの川崎のぞみさんです。

彼女は4年前からSNSの中傷に悩まされてきました。
会ったことがないのに「すごい性格が悪い」と書かれたり、デザートを食べてたら「カロリーが高い」「子供もいるのに食生活がおかしい」とかもう何に対してもいいがかりがきます。

中傷するアカウントはその都度ブロックしていました。
しかし嫌がらせはエスカレートします。

「ここは美味しかった」と載せるとその店に「隣に座っててすごく態度悪かったです。このレストランもいきません」と電話がかかってきてたりしました。

川崎さんが身の危険を感じたのは、私の家族に関する掲示板が作られていて「今海外にいる」とSNSに載せるとその掲示板に「今が放火のチャンス!」と書かれたりしてちょっと怖いと思いました。

その後、事態はより深刻なります。
当時 川崎さんは新居に引っ越そうとしていました。

いよいよ明日引っ越すというときに掲示板に新居の住所と外観の写真が載っていて「この住所にみんなで着払いで荷物を送ろう」という呼びかけがありました。
一切 外観をSNSに載せたことなくてなぜわかったのかなと思ったと川崎さんは言います。

ついに川崎さんは弁護士に相談し、警察に被害届を提出しました。
自宅を特定したり誹謗中傷を続けていた女性2人が判明し、侮辱罪で書類送検されました。

実はSNSに写真を載せる際に写真自体の画質を下げれば特定を防ぐことができます。
スマートフォンの写真の画質が良いのでズームにすると瞳に写った背景で場所を特定されたりすることがあります。

間違った正義感

特定屋は間違った正義感でやってる方が多いと思います。

特定屋はSNSの投稿を1つ1つ細かく積み上げていきます
そこから特定していくいきますが、実はこの方法は警察の捜査と一緒です。

ただ、間違った人を特定したり誤った情報であったりすることが多いので、そこでまた犯罪被害者が増えてしまうということもあります。

デジタル犯罪事件簿ケース3:テレワークで残業が減りSNSで給料ファクタリングが横行

新型コロナウイルスの影響でテレワークが導入されて自宅で働くことができて便利になった反面、残業が減って給料が少なくなったことで経済的に困窮する人もいます。

そこで闇金業者がSNSで始めているのが「給料ファクタリング」と呼ばれる新たな手口です。
給料ファクタリングとは、給料をもらう権利の売買のことです。

例えば「今月の厳しいな」とSNSに投稿すると「それなら来月分の給料前貸します。利息はないのでご安心ください。」と連絡がきます。

闇金業者は来月分の給料を受け取ることを条件にしてお金を貸します。
しかし、実際に手にするのは高額の手数料を差し引いた金額です。

たしかに利息はありませんが、これにより借金に苦しむ利用者が急増しています。

デジタル犯罪事件簿ケース4:ホームステイ中、子供のSNSアカウントが犯罪に繋がる

今 中高生の間で流行っているのがSNSのアカウントの売買です。
アカウントとは、SNSを利用するために必要な登録情報です。

フォロワーが1万人を超えるアカウントが5万円以上とインターネット上で高額で取引されています。
子供たちはお小遣い稼ぎ感覚で売買しますが、多くのSNSでアカウントの売買は利用規約違反になります。

売られたアカウントを詐欺などの犯罪に利用するために購入する人も多く、それを知っていながらアカウントを売った人も犯罪になります。

あとがき

スマホはとても便利で生活を豊かにしてくれる反面、こういったトラブルに巻き込まれる怖いところもあります。
使う側が徹底して気をつけていきたいですね。

SIMロックについては全く知らなかったので早速ロックをかけようとしました。
しかし、暗証番号がわからず断念…。

お店に確認の電話を入れるのは手間だなぁと思いつつもセキュリティのためにやらなくちゃと思っています。

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