なせお箸を使うの?『チコちゃんに叱られる』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

なせお箸を使うの?『チコちゃんに叱られる』

2020/8/14放送『チコちゃんに叱られる』
YOUさん、菊池風磨さんをゲストに迎えています。

チコちゃん「なせお箸を使うの?」

熱い熱いうちに食べたかったから

詳しく教えてくださるのは、国立歴史民俗博物館 新谷尚紀 名誉教授です。

今でも手で食べる人が多い

そもそも我々人類はみんな手で食べる手食でした。
今でも世界では手で食べる人が最も多いです。

主に手で食べているのはアフリカや中近東、インドなど全人口の約40%です。
主にナイフやフォーク、スプーンのセットで食べているのが、ヨーロッパやアメリカなど約30%です。
そして日本人のように箸で食べる箸食が約30%となっています。

熱いものを食べるために中国で箸が生まれた

最初に箸を使って食べるようになったのは古代中国というのが定説になっています。
中国・河南省の遺跡から発見された3000年以上前の青銅製の箸がこれまでに発見された最も古い箸とされています。

では、なぜ箸という道具が生まれたのでしょうか?

実は 食事の道具として箸より先に匙(スプーン)のようなものがありました。
古代中国の主食は あわやひえ、米などの穀類であり、これらを食べる上でスプーン状のものが便利だったと考えられています。

ただ、いわゆる おかずを食べる際は手で食べてました。
しかし、手では非常に食べにくいおかずがあったのでそれを食べるために箸が誕生したと考えられています。

手では食べにくいおかずは肉や魚介類、野菜を鍋で煮た熱い料理、いわば鍋料理のようなものです。
「羹」と書いて中国語で「ガェン」、日本では「あつもの」と呼びます。

熱い料理を熱いうちに食べるのはすごく美味しいです。
暑いものに食べるためにいろんな葛藤があって箸が生まれたと考えられています。

日本に箸文化を取り入れたのは聖徳太子

古代中国で生まれた箸はいつから日本で使われるようになったのでしょうか?

日本に箸が伝来した時期については諸説ありますが、箸を取り入れた食事を始めたのは7世紀初頭の遣隋使がきっかけといわれてます。
この当時の日本について書かれた『隋書 倭国伝』には日本人は手で食事をしていると記されています。

聖徳太子は非常に隋に憧れを持っていて、そこで隋から来た使者をもてなすときに恥ずかしくないように箸食を取り入れたのが日本における箸食の始まりです。
日本での箸食の歴史は聖徳太子から始まっていたのです。

当初 飛鳥時代〜奈良時代は宮中や位の高い人たちの間で使われていましたが、平安時代になると町に箸売りが登場し、誰もが箸を使うようになったといわれています。
箸は食べ物をつまんだり切ったりほぐしたりもできるため、食事をする上で欠かせない道具として日本に定着していきました。

ちなみに 手食の文化圏の人から箸食を見ると神様からいただいたものを道具を使って食べる方が失礼であり、手でも味わいながら食べないのはもったいないと考えています。

あとがき

箸食の文化はやはり中国で生まれたのですね。

平安時代になるまでは身分の低いものたちは手食だというのですが、一体何を食べていたのでしょうね?
主におにぎりだったのかな…と勝手に想像しています。

平安時代は陰陽師系のドラマでよく見ますが、飛鳥時代の時代劇ってなかなか見ませんね。
そもそも存在するのでしょうか?ほんのちょっとだけ見たくなりました。

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