なぜ子供は縁石の上を歩きたがるの?『チコちゃんに叱られる』

2020/8/21放送『チコちゃんに叱られる』
天海祐希さん、笑福亭鶴瓶さんをゲストに迎えています。

チコちゃん「なぜ子供は縁石の上を歩きたがるの?」

限界に挑戦して己の能力を高めるため

詳しく教えてくださるのは、子供の行動と環境を研究している聖隷クリストファー大学の細田直哉准教授です。

新なアフォーダンスの発見

子供が縁石の上を歩きたがるのは、限界に挑戦して己の能力を高めようとしているからです。

縁石の上を歩く子供には2つの現象が起こっています。
1つは「新たなアフォーダンスの発見」です。

アフォーダンスとは以前この番組の「ボタンを見れば押すものだと思うのはなぜ?」でもお伝えした概念のことです。

ボタンは押す。
ティッシュはつまんで取る。
ドアノブを握ってあげる。
しかも、形によって握り方が変わる。

このように私達が普段行っている動作の手がかりを与えてくれる環境や特徴のことをいいます。

赤ちゃんはこのアフォーダンスを発見することによって新たな動作をどんどん学習していきます。
そして、子供にとっては縁石がアフォーダンスの対象になっています。

例えば、普通の平らな道には「歩き」があります。
子供が道でブロックの存在を認識すると平らな道を歩くよりは少し難しそうなブロックの上を歩くという新しいアフォーダンスを発見すると自然とブロックの上を歩くようになります。

より挑戦的な新しいアフォーダンスを発見して挑戦することで、自分の限界を超えて能力を高めようとします。
常に新しいアフォーダンスを発見して行動する、これを積み重ねていくことで子供は自分の能力を高めていくのです。

フロー体験

さらに縁石の上を歩きたがる子供の中でアフォーダンス以外にもう1つ起こっていることがあります。
それが「フロー体験」です。

フロー体験とは、スポーツでよく耳にする、いわゆる「ゾーン」のことです。
人は限界に挑戦することで集中力が高まって時が止まったように感じたり通常では出せないような力が発揮できることがあります。

しかし、自分の能力と比べて簡単すぎる挑戦は退屈になり、難しすぎる挑戦だと不安になります。
この「できる」「できない」の丁度よいバランスの限界ギリギリの挑戦をすることでフロー体験という楽しさや充実感を得ることができます。

楽しさや充実感を求めて繰り返しフロー体験に入ることで人は結果として自分の能力の限界を超えて成長できるのです。
歩き始めたばかりの子供は歩くことでフロー体験を感じて自分の限界を超えて成長できます。

しかし、もう少し大きな子供になると平らな道を歩くだけでは退屈に感じます。
そこで子供は歩く以外のことに挑戦してフロー体験を感じようとするのです。

「ごっこ遊び」でよりフロー体験に入り込む

さらに、いわゆる「ごっこ遊び」のような想像を加えることで効果的にフロー体験に入り込むことができます。
ここを踏み外したらワニに食べられる、マグマに落ちちゃう、なんて想像してワクワクした経験はありませんか?
子供があえて自分を追い込むような想像するのはフロー体験に入り込もうとする行動なのです。

大人でも意識の底では…

しかし大人になると縁石の上を歩いたりしなくなりますよね。
大人は歩くことは単なる移動手段であり、縁石の上を歩くのを人に見られると恥ずかしいという気持ちもあって結局抑えられてしまいます。

でも大人でも意識の底で本当は自分の限界を超えたいと思っているはずです。

最後に先生から親御さんに向けて

子供たちが無我夢中で縁石の上に登ろうとするので危ないから止めさせたいという親御さんは多いと思います。
子供たちにしてみれば限界に挑戦して能力を高めている最中ですので、安全には十分気をつけて見守ってあげてください。

あとがき

懐かしい。

わたしも子供の頃、縁石や花壇の縁に登って歩きたがりました。
そして案の定 脇見した隙に転んで膝をひどく擦りむいて大泣きしたものです。

ごっこ遊びもよくやりました。
横断歩道の白い線を踏み外したら崖に真っ逆さま…なんて想像してはビビりながら渡っていました。

マラソン大会もただ走るだけでなく、謎の生物に追われていると妄想してかなりハイスピードで走ったりしたものです。(アホですね)

あれもこれも自分の能力を高めるためにあえて挑戦していたということで(笑)
縁石や高いところに登りたがる子供たちをこれからは「自分の限界に挑戦しているな」と温かい目で見守ろうと思いました。

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