本当に怖い痛風!痛風の基礎と尿酸値を下げる方法『健康カプセル!ゲンキの時間』

2020/8/30放送『健康カプセル!ゲンキの時間』
患者数はここ30年でなんと4倍以上に増加、しかも今の時期は特に注意が必要な病気があります。
それは激しい痛みに襲われる「痛風」。
1年のうち夏場は痛風の原因である尿酸値を上げるビールなどの摂取量が増加するため発症する方が多いです。
さらに意外なある食べ物も発症の原因になるそうです。
30年前の4倍にも増えた原因は主に偏った食生活などの生活習慣といわれ、予備軍を含めると痛風患者はなんと1000万にもなります。
今は症状がない人も爆弾を抱えている可能性があります。
とはいえ、やっぱり飲んじゃいますよね。
でも生き地獄は嫌!
今日はそんな人に必見。
痛風の基礎から尿酸値を下げる方法まで徹底調査します。
痛風の原因は尿酸
痛風は痛む場所も痛み方も十人十色です。
そんな厄介な痛風の原因となるのが「尿酸」です。
痛風の専門家 複十字病院の谷口先生に尿酸について詳しく伺いました。
私たちの身体には「プリン体」という物質があります。
プリン体は1つ1つの細胞の中にあり、体を動かすエネルギーとして使われます。
その後、肝臓で分解されたプリン体は尿酸となって尿や便で体外に排出されます。
しかし、作られる尿酸の量と排泄する尿酸の量のバランスが崩れると血液中の尿酸が増えてしまいます。
正常な尿酸値 7.0mg/dL 以下です。
もし尿酸値が 7.0mg/dL を超えてしまうと身体の中で尿酸が分解されずトゲトゲした結晶に変化します。
これが関節の中に溜まると炎症を起こしてしまいます。
溶けない尿酸の結晶こそが痛風発症の原因なのです。
プリン体の摂りすぎが尿酸値を高める
尿酸値はなぜ上がるのでしょうか?
尿酸値を上げる原因の1つにプリン体の取りすぎがあります。
プリン体というのは食べ物にも含まれています。
以下はプリン体が多く含まれている順に並べた物です。
- 鶏レバー
- マグロ
- 豚バラ
- いくら
- プリン
プリンは卵と牛乳で作られた物なのでほとんどプリン体が含まれていません。
プリン体というものは細胞1つにプリン体が1つ入っています。
卵は卵自体が細胞1つなのでプリン体が1個しか入っていません。
他の材料である牛乳もプリン体の量はほぼゼロです。
続いて第4位のいくらも1粒が1つの細胞なのでプリン体は卵1粒につき1つです。
粒が大きいいくらのプリン体の量はそれほどでもありません。
プリン体は美味しいものに多く、うまみ成分がプリン体というふうにいわれています。
魚卵は美味しいのでプリン体が多いと思われていますが、1食分50グラムに1.9mgしか含まれていません。
同じ魚卵類でも粒が小さく数が多いタラコや数の子の方が含有量は多くなります。
続いて第3位の豚バラは1食分 60g につきプリン体が 45.5mg 含まれています。
元々肉はプリン体が多く含まれているので、豚バラにもプリン体が多いですが、脂身にはプリン体が含まれていないので脂身が多いほどプリン体の量は少なくなります。
筋肉組織の多いものの方がプリン体は多くなります。
2位のマグロは細かい筋肉細胞が集まっているためプリン体の量が多いです。
赤身はプリン体が多く、トロ等の脂身が多い部位であるとプリン体の量は少なくなります。
さらに干物は水分が蒸発して軽くなるため、同じ量を食べるとプリン体の摂取量も増えてしまうので注意が必要です。
第1位の鶏レバーは1食60gにつき187.3mgのプリン体が含まれています。
肝臓は細胞の量が多くプリン体も多くなります。
身体に良いと鶏レバーを食べる方もいますが、食べすぎが良くないということになります。
尿酸値が高い方は気をつけた方がよろしいと思います。
甘いものも尿酸値を上げる原因になる
ケーキやジュースなどに含まれる果糖も尿酸値を上げる原因になります。
熱中症予防に大切なスポーツドリンクも果糖を多く含んでいるので飲み過ぎにはご注意を。
プリン体は量だけでなく質も気にしよう
夏場に飲みたくなるビールのプリン体の量はどれくらいでしょうか?
実はビールはプリン体の量としてはそんなに多くありません。
中ジョッキ1杯(350mL)あたりのプリン体の量は 14〜28mg ぐらいでこの豚バラ肉 60g よりも少ないです。
プリン体は量も気にしてもらいたいですが、プリン体の質というのがあります。
プリン体にはいくつか種類があり、中には尿酸値を上げやすい性質のものがあります。
プリン体の中でも尿酸値を上げやすい「グアノシン」をビールは含んでいます。
そのため注意をする必要があります。
さらにアルコール自体も尿酸の生産を高めて排出を妨げる作用があるため、Wパンチで尿酸値を上げてしまいます。
尿酸値が高いと症状がなくても爆弾を抱えている
こうしたプリン体や果糖の多い食事、お酒の飲みすぎを続けていると尿酸値は上がる一方です。
ところが、こんなふうに高くても発作のない方はいらっしゃいます。
痛風を発症するきっかけは関節への負担や衝撃です。
その影響で関節に溜まった結晶の一部が剥がれ落ちると、それを敵とみなした白血球が攻撃して痛みの元になる炎症を起こしてしまいます。
今は痛みがなくても尿酸値が高いままだと関節に爆弾を抱えた状態です。
サイレントキラーを発生するかもしれない
さらに 痛風だけでなく、まさに「サイレントキラー」と呼ばれる病気を発症する可能性があります。
尿酸の結晶は関節だけでなく腎臓にも溜まりやすく結石の原因になります。
症状がなくても尿酸値が高いと徐々に尿管結石になる可能性があります。
さらに、尿酸は血管の壁にもダメージを与えて心筋梗塞や脳梗塞などのリスクを高めてしまいます。
そんな事態を避けるためにも尿酸値のコントロールが大切です。
痛風予防!セルフチェック
痛風予防のためにセルフチェックをしてみましょう。
- 肉や魚は内臓(もつ)料理をよく食べる
- 太っている
- 水分をあまり取らない
- 食べるのがはやい
- 仕事などで頑張りすぎる傾向にある
- アルコールやジュースを毎日飲む
- 高血圧・高血糖・脂質異常がある
あなたはいくつ当てはまりますか?
これは3つ以上当てはまる方は痛風予備軍の可能性があり、要注意です。
夏場は汗をかいて尿の量が減り尿酸のの排出が少なくなりがちです。
こまめに水分補給をしましょう。
痛風予防に牛乳を飲もう
さらに水以外に痛風予防になる飲み物があります。
それが「牛乳」です。
牛乳はアミノ酸が豊富に含まれており尿酸の排泄が良くなるといわれています。
牛乳に限らずヨーグルトやチーズなどの乳製品、特に低脂肪乳製品が効果が高いといわれています。
あとがき
痛風って実際どんなものなのかわかっていませんでした。
足が痛くて歩けないってよく聞きますよね。
尿酸の結晶、しかもトゲトゲした結晶が関節に溜まっていって何かの衝撃をきっかけに炎症を起こしてしまう病気なんだとか。
症状がなくてもサイレントキラーの危険があるんだとか。
結構怖い病気なんだなと思いました。
セルフチェックに結構当てはまっていたので気をつけます…。

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