しっかり食べていても危ない!?忍び寄る現代型栄養失調『健康カプセル!ゲンキの時間』

2020/9/13放送『健康カプセル!ゲンキの時間』


栄養失調って、どうしても食べ物がなくてやせ細っている人、というイメージですよね。
戦中 戦後の頃ならともかく、現在の日本ではほとんど耳にしません。

実は、現在 日本には従来の栄養失調とは違う「現代型栄養失調」が増えています。
見た目にはわからないので「隠れ栄養失調」といえます。

私たちに忍び寄る現代型栄養失調。

皆さんも前より疲れやすくなった、傷の治りが遅くなった、風邪をひきやすい、髪の毛がたくさん抜けるといった体の不調を感じていませんか?
その不調は現代型栄養失調が原因かもしれません。

年齢・性別関係なし、今回はいつの間にか私たちを蝕む隠れ栄養失調を徹底リサーチします。
身体の栄養の関係に詳しい横浜市立大学附属病院の日暮先生に詳しく教えていただきます。

カロリーは足りているのに特定の栄養素が不足している

現代型栄養失調は摂取カロリーは足りているのに特定の栄養素が不足した状態です。
すると様々な不調に繋がってしまいます。

食物繊維不足

食物繊維の不足が原因で下痢・便秘を引き起こす可能性があります。

食物繊維は腸内細菌のエサになります。
そのため不足しているとの善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れて腸内環境が崩れてしまいます。
その結果として便秘だけでなく下痢になることも多くあります。

食物繊維の1日摂取目標量は 21グラム 以上です。
ゴボウだとおよそ2本です。
そのため、意識しないとなかなか食物繊維を摂れません。

実は食物繊維は男女問わず全世代で不足している栄養素です。
しかも不足が続くと腸内環境が悪化して便秘肌荒れだけでなく、大腸癌糖尿病など生活習慣病のリスクも高くなってしまいます。
また、食物繊維が少ないと睡眠が浅くなるという報告もあります。

ビタミンA不足

ビタミンAはレバー乳製品などに多く含まれます。
また、人参かぼちゃにはビタミンAの元となるβ-カロテンが豊富です。

人参の場合、丸々1本分が1日の目安です。
そのため、ビタミンAも男女問わず全世代で不足しています。

ビタミンAが不足すると、目が乾燥したり肌が荒れたり風邪をひきやすくなるなどの症状が現れます。
さらに、ビタミンAには抗酸化作用があり、がんの予防にもつながる可能性があると近年いわれています。

このままビタミンAが不足した生活を続けていると将来それらの病気になるリスクが上がってしまうのではないかと思います。

タンパク質不足

生きていくうえで最も大切だと言われる栄養素がタンパク質です。
そもそもタンパク質は筋肉や内臓の皮膚や髪など体を作る重要な栄養素です。

コレステロールや中性脂肪にして肉料理を控えてダイエットする人が増え、タンパク質不足が問題になっています。
それは年々進んでおり、今や戦後まもない1950年代と同じレベルまで落ち込んでいます。

また、タンパク質不足はさらなる身体のトラブルの原因になります。

私達の身体には細胞が約41億あり、毎日1兆個の細胞が生まれ変わるといわれています。
その細胞を構成する成分のうち、最も多いのがタンパク質です。

そのため、タンパク質が不足すると生まれるはずの新しい細胞が減少します。
すると体は筋肉からタンパク質を奪い始め、気がつかないうちに筋肉量が低下してしまうのです。

すると、最近話題の「フレイル」の入り口になるのではないかと思います。
「フレイル」とは、健康な状態と要介護の状態の間にある段階を示す言葉です。

つまり、タンパク質不足の食事を続けると筋肉量が減少して体が衰え、さらに認知機能が低下します。
やがて、介護が必要になる可能性が出てきます。

フレイルの有病率が増加しており、2040年には627万人がフレイルになると推計しています。
フレイルの人たちをいかに寝たきりにしないかが今の医療や看護の中で非常に重要な問題として挙げられています。

脂質不足

脂質は身体を作ったり動かすためのエネルギーとなります。
さらに水溶性ビタミンの吸収を促す働きもあり、不足するとそれらがうまく吸収できなくなってしまいます。

すると、肩こり冷え性シミといったビタミン不足で見られる症状に繋がります。

カルシウム不足

カルシウムの1日の摂取目標量は650ミリグラムです。
牛乳のカルシウム吸収率は約40%といわれており、ヨーグルトの場合 身体への吸収率は40%程度と推測されます。

ヨーグルト120ミリグラムあたりカルシウム約120ミリグラム含まれています。
ヨーグルトだけで1日の目標量を摂ろうとすると、カルシウムは身体に吸収されにくいので、必要な量は1200ミリグラムになります。
そのためカルシウムも男女問わず全世代で不足しています。

そんなカルシウム不足で恐ろしいのが「骨粗鬆症」です。
正常な骨に比べて中身がスカスカになってしまい、ちょっとしたことで骨折しやすくなります。

炭水化物不足

炭水化物は身体や脳のエネルギー源なので、不足すると疲労感の原因になります。

糖質制限ダイエットというのも流行っていますが、炭水化物を3割以下に制限してしまうと逆に死亡率を上げてしまうというデータも出ています。
過剰な糖質制限には注意が必要です。

現代型栄養失調セルフチェック

現代型栄養失調になってないかチェックしてみましょう。

  • 甘いものでイライラが収まる気がする
  • 野菜中心の食事をしている
  • ダイエットやリバウンドを繰り返している
  • シミやシワが目立つようになった
  • めまいや立ちくらみをよく起こす

実は1つでも当てはまると現代型栄養失調の可能性があります。

食事摂取基準を満たすための必要な栄養を計る方法

何をどれくらい食べればいいか気になりますよね?

厚生労働省が今年 発表した日本人の食事摂取基準によると、成人男性の場合、タンパク質は1日60〜65 gなどと目標値が定められています。
しかし、数字だけだとちょっとなかなかわからないですよね。

そこでおすすめの方法があります。
いつでもすぐできる、必要な栄養を簡単に計る方法をご紹介します。

手で計る「手ばかり法」

オススメの方法が「手ばかり法」です。

「手ばかり法」は、自分の手を物差しにして1食に摂る栄養や食事の量を計る方法です。
基本は1日3食、主食・主菜・副菜をバランスよく摂るのに役立ちます。

主食・炭水化物のご飯は握り拳1つ分です。

次に主菜、タンパク質の元となる肉や魚は手のひら1枚です。
厚みは自分の手の厚みを目安にしてください。

副菜ではビタミン・ミネラル・食物繊維をとるため、両手一杯分のキノコや野菜を食べましょう。
生野菜であれば両手1杯分、加熱野菜であれば片手一杯分で十分です。

また、この「手ばかり法」の量を守ることで食べ過ぎ防止にもなります。

いつものご飯にちょい足すだけ「ちょい足し法」

でも、毎食は難しい!
そういう方には「ちょい足し法」がオススメです。

例えば朝ごはんにカルシウムやビタミンAが不足していたら、バナナとハムエッグを付け足しします。
バナナはビタミン・ミネラルが豊富な、言わずと知れたちょい足し食材です。

ちなみに注意したいのがタンパク質の摂り方です。
皆さん、お肉や魚は夕食に偏って多く食べていませんか?

最新の研究でタンパク質を偏って摂ると、目標量を満たしていたとしても筋肉量が低下してしまうことが判明しました。
そのため、夕食のヒレカツを1枚減らして朝にハムエッグを追加しましょう。

朝のちょい足してタンパク質の総量は変わりませんが、カルシウム・食物繊維が少しずつ上昇します。

そして昼食。
ビタミンAを増やすために野菜ジュースとコンビニでも売っている人参入りサラダをちょい足しします。

最後に夕食。
先ほどお肉を減らし、食物繊維が豊富な海藻サラダ、さらに味付け海苔をちょい足しします。
味付け海苔は栄養満点なのでご飯のお供にどうぞ!

そしてデザートにナッツ類とヨーグルト。
ヨーグルトはナッツ類に含まれるビタミンDと一緒に摂ると吸収率がアップします。

また、カルシウム摂取にオススメなのが豆腐です。
木綿と絹ごしがありますが、実は含まれるカルシウムの量が全然違います。

絹ごし豆腐の人は木綿豆腐に変更すると、なんとカルシウムが約3倍摂れるようになります。
木綿は絹ごしより水分を絞って作る分、栄養がぎ凝縮しているんだとか。

このように「ちょい足し」することで1日摂取目標量をクリアできるようになります。

あとがき

わたしは朝食を抜いているので現代型栄養失調の可能性が高いです。

1つ疑問に思うことがあります。
厚生労働書が発表した日本人の食事摂取基準は一般的な生活を送っている成人の目安ですよね。

わたしのように家から一歩も出ないような生活を送っている場合、食事摂取基準はずっと減ると思います。(運動していないからエネルギー消費していないはず)
なので、朝食を抜いてちょうど良いのではないかと思います。

まぁ、抜くなら朝食ではなく夕食の方が良いとは思っていますが、朝は食欲がないので仕方がないですよね(言い訳)

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