レストランの氷はなぜ穴があいているの?『チコちゃんに叱られる』

2020/9/11放送『チコちゃんに叱られる』
池田美優(みちょぱ)さん、豊川悦司さんをゲストに迎えています。

チコちゃん「レストランの氷はなぜ穴があいているの?」

透明な氷を作るため

詳しく教えてくださるのは水と氷を研究し続け 30年以上、理論・計算分子化学研究領域の斉藤真司 教授です。

味の邪魔にならないよう純度の高い氷を作る必要があった

レストランの氷に穴が開いてるのは透明な氷を作るために穴が開いています。
丁寧に氷を作ると丈夫で溶けにくい透明な氷になります。

レストランの氷を作る製氷機メーカーで穴の開いた氷がどのようにできるのか、特別に仕組みがわかる機械を使って見せていただきました。
家庭の冷凍庫で氷を作るときは容器に水をためて凍らせますが、この製氷機は型を逆さまにしたような部分で氷を作ります。

マイナス12度まで冷やしたアルミの製氷皿の内側に下から水を噴射し、約40分かけて氷を作ります。
しかし、水を下から噴射して作る必要があるのでしょうか?

水にはマグネシウムやカルシウム等 不純物が入っています。
飲み物にとっては不純物があると味の邪魔になります。
下から水を噴出することで不純物の少ない氷を作ることができます。

下から水を吹き付けることで水はゆっくりと外側から凍っていきます。
そのとき不純物は水よりも重いので凍りきらなかった水と一緒に下に落ちていきます。

そのため純度の高い透明な氷ができるのです。

つまり、レストランで使われている氷の穴は下から水を噴射して不純物を取り除きながら凍らせた跡だったのです。

氷が製氷機から外れやすいようにあえて穴を残している

でもどうして最後まで凍らせずに穴を残すのでしょうか?
穴が埋まるまで水を吹きてしまうと容器から水が溢れて隣り合った氷同士がくっついてしまいます。

そうすると氷が製氷機からうまく外れず1つ1つがバラバラにならないため、あふれない程度に水の量を抑えてバラバラに外れるようにしているのです。

純度が高い氷は丈夫で溶けにくい

家庭用の製氷機で作った場合、周りから凍っていくため不純物や空気が真ん中に取り残されてしまいます。
下から吹き付けることで不純物が取り除かれて濁りのない透明な氷ができることはわかりました。

では、溶けにくい・丈夫という点はどうでしょうか?

氷の溶けにくさを検証

溶けにくさを検証しました。

穴の開いた氷と家庭用製氷機で作った氷、こちらの氷が早く溶けるか室温26℃で放置します。
実験開始からちょうど1時間で家庭用製氷機で作った氷はすっかり溶けてしまったのに対し、穴のあいたは溶けずに残っています。

氷の硬さを検証

硬さはどうでしょうか?
番組で1番教強靭な顎を持つ空手黒帯のスタッフが口で氷の試し割りをします。

まずは家庭用製氷機で作った氷から。
バリバリ食べられます。

続いて、穴の開いた氷を噛んでみると…より硬くて食べられませんでした。

純度が高い氷は水分子同士がしっかりと結合している

穴の開いた氷が丈夫な理由は、水分子同士がしっかりとした結合を作るからです。
氷の中では水分子が規則正しく立体的な六角形を作っています。

しかし、そこに不純物が入ると六角形が乱れて結合が壊れて亀裂が入って溶けやすくなってしまいます。

より丈夫な氷を作るためにはゆっくり凍らせるということが非常に重要なポイントです。
ゆっくり凍ることで不純物を水から押し出すような形にして分子が綺麗に並び、丈夫で溶けにくい、しかも透明な氷ができます。

ゆっくり凍らせて作る氷は不純物や空気が取り除かれます。
しかし、急激に冷やすと分子の並びが粗く、溶けていた不純物や空気なども取り込まれて残ってしまいます。

レストランの穴があいた氷は下から水を吹き付けてゆっくり凍らせることで全て解決していたのです。

あとがき

子供の頃、大好きなクリームソーダを飲みながら「なぜ氷にくぼみがあるのだろう?」と不思議に思っていました。
そんな気持ちをすっかり忘れていました。

不純物が氷に混じっていると溶けやすいし、溶けるとジュースの味に雑味が加わってしまってよろしくないということなのですね。
純度の高い氷であれば溶けにくいからジュースが薄くなるスピードも遅くなり、溶けてしまっても雑味が加わらなくなる。

なるほど、確かに全ての問題を解決していますね。

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