なぜ数学を勉強するの?『チコちゃんに叱られる』

2020/9/18放送『チコちゃんに叱られる』
萩野目洋子さん、道端淳平さんをゲストに迎えています。
チコちゃん「なぜ数学を勉強するの?」
論理的な思考が身につくから
詳しく教えてくださるのは東京大学で数理物理学を研究する 西成活裕 教授です。
算数と数学は学ぶ目的が違う
数学を勉強する前に小学校で習うのは算数です。
数学と算数で名前が変わるのは学ぶ目的が違うからです。
数学を学ぶ本来の目的は論理的な思考を身につけるためです。
小学校で習う算数は主に日常生活でもよく使う足し算や引き算などの計算力を養うものです。
一方の数学は問題を整理して答えを導くことで論理的な思考が身につくものです。
論理的思考とは要するに道筋を立てて考えることです。
数学は日頃の生活で役立っている
日常生活で数学は使わないから学ぶだけ無駄という方が多いですが、実は数学で身につけた論理的思考を私たちは何気ない日頃の暮らしで使っています。
方程式
例えば、皆さんこんな経験ありませんか?
タカシがお母さんからお小遣い1000円をもらって嬉しくなって500円の漫画を買いました。
まだお金も余ってるしお菓子も買いたいなと思ったら、お菓子1個50円でした。
さあ、何このお菓子を買えると思いますか?
正解は10個です。
これを論理的に整理して数式にしたものが中学校1年生で習った一次方程式です。
1000円で500円の漫画、50万円のお菓子を何個か買ったタカシくん。
この何個かの部分を x という文字に置き換えると一次方程式になります。
1000 = 500 + 50x
一次方程式とは、求めたい答えを「x」としてその関係性を式に表したものです。
先ほどの場合、お菓子の数「x」は計算して「x = 10」と求めることができます。
方程式は、今わかっていることは何か、わかっていないことは何か、をはっきりさせて整理する力がつきます。
実は皆さん、こういうことを無意識のうちにできているのです。
因数分解
続いては因数分解も習いましたよね?
これも無意識のうちに日常生活でやっています。
例えばカレーを作るときに、何も考えずにカレーを作るとします。
玉ねぎを切って炒める。
まな板を洗ってニンジンを切って炒める。
まな板を洗ってじゃがいもを切って炒める。
まな板を洗って肉を切って炒める
切って炒めて洗って切って炒めて洗って…で本当に面倒くさいですよね。
だから皆さん最初に玉ねぎ・ニンジン・じゃがいも・肉をまとめて切ってしまうと思います。
これが因数分解です。
カレーを作るときに具材をそれぞれ別々に切ると面倒くさいですが、まとめて1回でできれば無駄な作業が減ります。
カレー = 切った玉ねぎ + 切ったニンジン + 切ったじゃがいも + 切った肉
↓因数分解↓
カレー = 切った(玉ねぎ + ニンジン + じゃがいも + 肉)
因数分解は足し算や引き算の式の中で同じものを集めて掛け算の形にすっきり変えることです。
因数分解を学ぶことで同じような作業をまとめる力がつき、効率よく仕事をすることができます。
数学をサボると話が支離滅裂になる可能性がある
私たちが中学・高校と6年間かけて習う数学。
方程式や因数分解さらには微分積分など広い言葉以上に内容を思い出せない、あの公式ですが、数学をサボり論理的な思考が育たなかったらどうなってしまうのでしょうか?
聞いてる方もわからないぐらいぐちゃぐちゃな話をすることになるんじゃないかと思います。
自分の言ってることが相手に伝わらないような話し方になると思います。
こうならないためにも数学を学んで論理的な思考を身につけた方がいいです。
サイン・コサイン・タンジェント
サイン・コサイン・タンジェントとは直角三角形の辺の比率を表したものです。
これも実は私達の生活で役に立ってます。
サイン・コサイン・タンジェントを使うことで富士山のような実際に定規や巻尺で測れないようなものの高さを調べることができます。
地面の距離は測れますのでその距離から富士山の高さを出すことが三角比を使うとできるのです。
富士山の高さを求めるには、まず山頂と直角三角形の定規の先が重なる場所を探し、その場所と富士山との直線距離を地図上で測ります。
そして測った距離に直角三角形の比率を当てはめて計算すると富士山の高さを求めることができます。
あとがき
もともと数学・物理が好きでしたが、何のために数学を学ぶか、生活に役立つことがあるかという疑問は持っていました。
中1のときに「論理的思考が身に付く」と教えてくれたら間違いなく数学に対する取り組みが変わっていたと思います。
「かの有名なシャーロック・ホームズみたいな論理的思考が身に付くぞ!」と言われたらめちゃくちゃ数学にのめり込んだだろうなと思いました。

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