新型コロナウイルス感染症の重症化を防ぐために今気にしておきたいコレステロール『主治医が見つかる診療所』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

新型コロナウイルス感染症の重症化を防ぐために今気にしておきたいコレステロール『主治医が見つかる診療所』

2020/9/10放送『主治医が見つかる診療所』


ウィズコロナが日常となった新たな生活が続く今、コロナウイルスへの正しい対処法も明らかになってきました。
重症化した患者の多くが血栓症を発症していたのです。

血栓症とは、血管に傷がつくことなどによって血の塊(血栓)ができてしまうことです。
この血栓が何かの拍子に剥がれた場合、血管の中を流れて脳で詰まる脳梗塞、心臓の血管が詰まる心筋梗塞を引き起こし、突然死するケースもあります。

イギリス BBCの報告によると、新型コロナウイルスに感染して重症化した患者の約30%に血栓が見つかったそうです。

もしも新型コロナウイルスに感染したとしても血栓症によって重症化しないためにはどうすればいいのでしょうか?
大切なのは普段から血栓が出来にくい体にしておくことです。

そこで注目すべきなのがコレステロールです。
血液中にコレステロールが増えすぎると血管の壁入り込み、プラークと呼ばれる膨らみを作ります。

何らかのきっかけでプラークに傷がつくと血栓ができるケースがあります。
その血栓が血液によって運ばれて血管が狭くなった部分で詰まってしまうと命の危険につながります。

つまりコレステロールの数値が高い人ほど新型コロナで重症化するリスクが考えられます。
新型のウイルス重症化を防ぐ鍵の1つが「悪玉コレステロール」です。

悪玉コレステロールは血管の壁を厚くする

内分泌内科・岡部医師

コレステロールは油の一種ですが、働きによって善玉悪玉に分かれています。
悪玉コレステロールは肝臓で作られてから血液に入り全身に流れていって細胞の膜やホルモンなどの材料として使われます。

特にこの悪玉コレステロールの量が多くなりすぎると余った分が血管の壁に溜まって「プラーク」という膨らみを作ってしまうことがあります。

プラークができると血管が狭くなり、そこに血栓が飛んでくると血管を塞いでしまいます。
そこで脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしてしまうのです。

数値が正常でも危険!コレステロールの落とし穴

悪玉コレステロールの基準値は 70〜139mg/L です。
ところが、悪玉コレステロールが基準値内でも問題ないとは言い切れません。

実は悪玉コレステロールが基準値内でも動脈硬化のリスクが高くなることがあります。
悪玉コレステロールが通常の血液検査ではわからない極めて悪質なものに変化していることがあり、それが動脈硬化を進めて突然死になる真犯人といわれてます。

サビつき悪玉コレステロール

悪玉コレステロールの中でも非常に悪質なものが「サビつき悪玉コレステロール」です。
実は体を悪くするのは悪玉コレステロール自体ではなく、それが錆び付いたものです。

コレステロールが血管の壁に入り込んだ後、活性酸素と結びついて酸化することが1つの原因です。
これこそが血管の壁の中で蓄積して壁を厚くして動脈硬化を起こす真犯人なのです。

一般的には「酸化悪玉コレステロール」といわれるこの「サビつき悪玉コレステロール」。
実は悪玉コレステロールの数値が基準値内なのにサビつき悪玉コレステロールの数値が高いというケースもあります。

そういう人は新型コロナウイルスに感染した場合 重症化してしまうリスクを抱えています。

サビつき悪玉コレステロールの基準値

サビつき悪玉コレステロール(酸化悪玉コレステロール)の基準値は以下のように年齢と性別で変わります。

男性45歳未満46〜82U/L
45歳以上61〜105U/L
女性55歳未満46〜82U/L
55歳以上61〜105U/L

サビつき悪玉コレステロールの数値を上げる落とし穴

揚げ物の食べ過ぎ

内分泌内科・岡部医師/心療内科・姫野医師

お弁当の揚げ物の油はサラダ油で揚げています。
サラダ油は体に炎症を起こしやすく、非常に活性酸素が発生しやすいのでサビつき悪玉コレステロールを増やしていくことになります。

体に炎症を起こして活性酸素を発生させやすいサラダ油やコーン油などを使った揚げ物は食べ過ぎに注意しましょう。
しかも、高温で調理すると食べる前にすでにコレステロールが酸化してしまうため、サビつき悪玉コレステロールを増やす原因になります。

これが1つ目の落とし穴です。

酒のつまみにポテトチップ

内部分泌内科・岡部医師

たとえオーガニックでもポテトチップスは高温で揚げています。
やはり酸化悪玉コレステロールが増えてしまいます。

アーモンドや枝豆等、抗酸化作用のあるおつまみがオススメです。

お酒の飲み過ぎ

心療内科・姫野医師

サビつき悪玉コレステロールの原因となる活性酸素はビタミンやミネラルなどの抗酸化物質によりその働きを抑えることができます。

ところが、アルコールを大量に摂るとその分解のためにビタミンやミネラルを消費してしまい、活性参加が増加してサビつき悪玉コレステロールも増えてしまいます。

麺類ばかり食べる

循環器内科・秋津医師

1日3食麺類を食べていると野菜分や繊維質が少なくかなり栄養が偏っています。
一番良くないのは多様性がない食事です。

腸内細菌は何百種類もありますが、そのバリエーションが多い人ほど病気になりにくいです。
腸内細菌数は一緒でもその種類が少ない人は免疫力が落ちたりコロナのリスクが高かったりします。

嫌いなものは置いといてもいいので好きなものをもっといろんな種類を食べてください。

タバコ

内分泌内科・岡部医師

タバコを吸うと活性酸素が増えて悪玉コレステロールをサビつかせてしまいます。
私の経験では、タバコ吸ってる人は全員参加悪玉コレステロールが高かったです。

抗酸化作用のあるリコピンを含むフルーツトマトやプリフェノールを含む赤リンゴ・赤ワインを摂ることをオススメします。
そういったものを摂ることでタバコの害が少しは消えるかもしれません。

アイスの食べ過ぎ

内分泌内科・岡部医師

一般的なアイスクリームには乳脂肪などの油がたくさん含まれており、カロリーの約半分は油です。
食べすぎるとサビつき悪玉コレステロール値を上げる要因になります。

夜遅くにラーメンをおかずにご飯を食べる

内科・漢方内科・石原医師

ラーメンをおかずにしてご飯を食べることは最悪な組み合わせです。
その後に寝てしまうので血液がドロドロの状態で寝てしまうことになります。

血栓は夜中にできやすく、朝に脳梗塞になる危険性もあります。
朝起きたら死んでたという可能性もありますので気をつけてほしいです。

サビつき悪玉コレステロールの数値を下げる良い習慣

キムチ納豆丼

内科・漢方内科・石原医師

キムチの乳酸菌と納豆の納豆菌が腸内環境を良くしてくれるのでサビつき悪玉コレステロールを下げる働きもあります。

朝に乳酸菌飲料と甘酒を摂る

内科・漢方内科・石原医師

朝の乳酸菌飲料甘酒が腸内環境を整えるのにとても良いです。
甘酒には腸内環境の改善に繋がれる食物繊維やオリゴ糖が多く、サビつき悪玉コレステロールの発生を抑える抗酸化作用が期待できます。

ナスを食べる

心療内科・姫野医師

ナスの皮にはナスニンというポリフェノールが含まれています。
ナスニンは抗酸化作用がありますのでオススメです。

トランポリンで運動

循環器内科・秋津医師

トランポリンは有酸素運動ですし、スペースがなくてもできるのでオススメです。
下半身の骨盤周りのインナーマッスルが鍛えられます。

観葉植物

心療内科・姫野医師

観葉植物は空気の浄化作用があり、空気中の有害物質を吸着してくれます。

あとがき

お弁当の揚げ物がこれまた美味しいんですよね〜
夜遅くのラーメンにご飯は罪悪感を持ちつつも腹も心も満たしてくれる魅惑の食べ物です。

しかし朝になっていたら死んでいた…なんてことになりたくはないので、少しだけ我慢しようと思った次第です。
毎朝甘酒を飲むようになったので相殺になっていないかなと期待しています。

やはり腸内環境が元気の源ですね。

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