ウイルスに負けない身体作り!基礎から学ぶ免疫力アップ術『健康カプセル!ゲンキの時間』

2020/10/25放送『健康カプセル!ゲンキの時間』


もうすぐ冬。

となれば気になるのが細菌やウイルスによる感染症の流行です。
だからこそ今から強化すべきが免疫力です。

でも免疫ってどんな働きをしているのか知っていますか?

インフルエンザは毎年流行しますし新型コロナウイルスはまだまだわからない部分がたくさんあります。
だからこそ免疫について正しい知識を得て正しく働かせておく必要があります。

そこで今回は免疫力の基礎からインフルエンザや新型コロナウイルスへの対策まで冬を前に鉄壁の守りを固めましょう。
自然免疫について解説していただくのが、免疫のエキスパート國澤先生です。

ウイルスの感染

ウイルスが好むのは寒く乾燥した環境です。(※ウイルスの種類によって異なります)
咳やくしゃみなどで人の体から飛び出したウイルスは、乾いた空気にのって飛沫や直接触れることで私たちの口や鼻などから体内に入ります。

すると、今度は自らを増やすため細胞への侵入を試みます。
細胞への侵入に成功する、これが「感染」です。

ウイルスはいるけれど異変は感じない「潜伏期間」が始まります。
症状が出るまでインフルエンザなら1〜13日、新型コロナウイルスだと現時点では1〜14日、平均5日前後といわれています。

ウイルスは細胞の中に入る偽の鍵を持っている

では、そもそもなぜウイルスは細胞に侵入できるのでしょうか?
ポイントは細胞の表面にある突起です。

これは扉の鍵穴のような役割をしており、本来なら必要な栄養素など鍵穴に合う鍵を持つものをしか細胞の中に入ることはできません。
ところが、ウイルスはそのセキュリティを巧みに突破します。

例えば、新型コロナウイルスは細胞に入るための偽の鍵を持っています。
そのため、いとも簡単に細胞に入り込めるのです。

細胞に侵入されたウイルスは凄まじい勢いで増殖を開始します。
例えばインフルエンザの場合、気道や肺などで1個のウイルスが24時間後には100万個に増えることもあります。

ウイルスから身を守る第1の砦「自然免疫」

ウイルスの増殖を食い止めるべく立ち上がるのが体を守る警備官 免疫細胞 です。
ウイルスの侵入後わずか数分から数時間で活動を開始し攻撃し始めます。

まず動くのは食細胞
ウイルスを片っ端から食べ尽くす超大食いの免疫です。

もう1つはNK細胞
ウイルスに感染した細胞ごと破壊する、生まれつきの殺し屋です。

2つ免疫システムの名は「自然免疫」といいます。
誰もが持ち、ウイルスから身を守る第1の砦です。

自然免疫はウイルスなどの異物が体に入ってくるとすぐに働くシステムです。
この自然免疫のおかげでウイルスが入ってきても症状が出なかったり軽い症状で済んだりすることができます。

つまり、自然免疫が強ければそれだけで風邪やインフルエンザを撃退できるのです。
新型コロナウイルスも排除できる可能性があると推測されています。

ところが、自然免疫は20代をピークにその力は低下します。
ウイルスとの戦いに敗れてしまうかもしれません。

ウイルスから身を守る最後の砦「ウイルス殲滅獲得免疫

第1の砦「自然免疫」でウイルス感染を抑えることができないと数日後に発症します。
発熱、咳、鼻水などの症状はウイルスに対する防御反応です。

自然免疫に代わる新たな免疫システムが動き出そうとしています。
(※ウイルスの種類や個人によって差があります)

それが調査・分析・行動の3本柱で体を守るという驚きの役割を持った免疫細胞たちです。
彼らの名はウイルス殲滅獲得免疫といい、ウィルス殲滅に特化した第二の防衛隊です。

例えば体内で自然免疫の網をすり抜けてウイルスが増殖すると、体内を漂うウイルスを獲得免疫が発見します。

調査班・樹状細胞

まず動くのが調査班の樹状細胞です。
調査方法は、ウイルスをキャッチすると「食べる」。

ウイルスを食べることでそのウイルス特有の情報を収集します。
いわば住所・氏名・交友関係・弱点など個人情報の全てを丸裸にしてしまうのです。

分析班・T細胞

そうしてウイルスの情報を集めたら今度はその情報からどこをどう攻撃すれば効果的かを分析します。
それを行うのがT細胞です。

さらに分析結果を持ってB細胞に敵(ウイルス)の特徴を報告します。
T細胞は敵の情報と共に効果のある攻撃方法も指揮します。

その動きはまさにチームリーダー。

実行部隊・B細胞

B細胞は敵を攻撃する実行部隊です。
B細胞が持つ武器が「抗体」で、狙うのはウイルスが持つ偽の鍵です。

抗体はウイルスを取り囲み細胞への侵入を遮断する働きがあります。
抗体はYのような形をしています。

その先端がウイルスなどます細胞に侵入するための鍵とくっつき、ウイルスを囲みます。
まさに鳥かご状態にして侵入を防ぐのです。

さらに抗体は食細胞がウイルスを食べやすくする働きもあります。
つまり 抗体でウイルスにふりかけのように味付けして食細胞の食欲もアップし、自然免疫も活性化するのです。

ウイルスが存在する細胞をT細胞が破壊する

細胞にはまだウイルスが存在します。
そんなときに活躍するのがチームリーダーのT細胞です。

抜群の攻撃力でウイルスに感染した細胞ごと破壊します。

獲得免疫の働きは症状に出る

そんな彼らの働きは症状として体に現れます。

例えば喉の痛み、赤く腫れてつらいですよね。
これはウイルスが喉の細胞に感染しています。

すると、免疫細胞たちが行動を開始します。
血流にのって喉の付近へ移動します。

このとき感染箇所の血管は免疫細胞が集まりやすいように広がります。
喉の中が荒れたり赤くなるのは免疫細胞が集まっている証拠です。

熱くなるのもウイルスと戦っているからなのです。
さらに痰には働き死んでいった免疫細胞などが含まれ、それを体の外に出そうとしているのです。

自然免疫では防げなかった敵もその分析力と攻撃力で的確に排除する獲得免疫は体を守る、まさに最後の砦といえます。

獲得免疫はウイルスの特徴を記憶する

戦いを経験すると獲得免疫で働くB細胞とT細胞がウイルスの特徴を記憶することができます。
例えば風疹や麻疹などに1度かかると以後かからないのは獲得免疫のお蔭です。

つまり、再び同じウイルスに襲われても獲得免疫がいる限り、大いに活躍してくれます。

免疫細胞の6割が腸に存在する

実は私たちは食べ物や飲み物と一緒に目に見えないウイルスなどを見込んでいます。
このとき、それが必要な栄養か敵かを的確に見きわめているのが腸です。

腸では身体の免疫細胞の約6割が働いています。
しかも免疫力を司るために腸に「パイエル板」備わっています。

小腸には「パイエル板」と呼ばれる免疫細胞を教育する場所があります。
そこでウイルスなどを取り込んで免疫細胞に学習をさせています。

インフルエンザや新型コロナウイルスも小腸で検出されるということがわかっています。
お腹に入ってきたウイルスに対してはパイエル板が教育の場として働いているということが十分に考えられます。

パイエル板が縮小するのを防ぐために栄養をちゃんと摂る

栄養不足でパイエル板が縮小してしまうことがあります。
そうなると学習効果が下がり、免疫力の低下を引き起こしてしまいます。

パイエル板には実は食事が非常に大事だということがわかっています。
その中でもビタミンB1は特に大事です。

ビタミンB1はパイナップル・豚肉・サバ・玄米・干しぶどう・枝豆・牛乳 等の食材に含まれますが、多くの方が不足しがちだそうです。
中でも先生の一押しは豚肉です。

しかも、アリシンという成分と一緒にビタミンB1を摂ると腸での吸収がアップします。
アリシンはタマネギやニンニクなどに含まれるニオイ成分です。

それらを使ったおすすめ料理が豚の生姜焼きです。

ニンニクをを隠し味に玉ねぎも一緒に炒めることでビタミンB 1の吸収率がアップします。
実験動物のレベルですと、小さくなったパイエル板はビタミンB1を摂ることで元に戻ることがわかっています。

すぐに戻るわけではなくて1〜2週間はかかります。
冬に向けて今日からぜひ食卓に豚肉を!

あとがき

もうすぐ冬ですね。
新型コロナウイルスとインフルエンザのダブル流行が警戒されています。

新型コロナウイルスが流行り出した頃、皆が手洗いやマスクを徹底していたお蔭でインフルエンザ感染者が非常に減ったと聞いています。
なので、新型コロナウイルス予防対策をしっかりやることが大切かなと思いました。

しっかり換気と加湿をしてウイルスにかかる確率をなるべく減らし、お腹を温めて栄養のある美味しいものを食べて免疫力を高めていきましょう。

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