山梨県に学ぶ!健康長寿の秘訣『健康カプセル!ゲンキの時間』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

山梨県に学ぶ!健康長寿の秘訣『健康カプセル!ゲンキの時間』

2020/12/27放送『健康カプセル!ゲンキの時間』


今年も残すところあとわずか。
新型コロナウイルスが流行し、未だに収束の兆しが見えない1年でした。

番組でもコロナ禍を乗り切る健康情報を様々な角度からお伝えしました。
皆さんも改めて健康の大切さに気づかされたのではないでしょうか?

実は山梨県は日本が世界に誇る健康寿命が長い県です。

健康寿命とは、平均寿命とはまた別の指標で、介護や病気などで日常生活が制限されることなく健康的に生活を送れる期間のことです。
山梨県は厚生労働省発表の健康寿命ランキングで過去3回の平均が男女とも1位に輝きました。

そこで今回はそんな山梨から来年もぜひ実践してほしい健康長寿の秘訣を届けします。
教えてくださるのは健康長寿に詳しい山梨大学の山縣先生です。

山梨県の健康長寿の秘訣「高齢者の就業率が高い」

山梨では年をとっても仕事をしている人が多いようです。
実はこれこそが県民の健康寿命に関わっています。

その最新のデータを都道府県・男女別にみると山梨は長野と並んでトップです。(2017年)
高齢者の就業率が高い山梨は1人当たりの医療費が他県に比べ低い傾向にあることがわかっています。

運動が健康寿命を長くする

体を動かすことは非常に良いことです。
1日中歩き回ったりすることが運動になり、健康寿命を長くしています。

山縣先生の研究によると、農業に携わっている方は健康寿命が長い傾向にあるそうです。

手先を使うことが健康寿命を長くする

手先を使うことで脳の血流が良くなり活性化します。
そうすると認知症の予防にもなるし健康寿命の秘訣の1つになります。

山梨の健康長寿の秘訣「山梨独自の食生活」

山梨の健康長寿の秘訣は就業率だけではありません。
他にもポイントがあると食と健康の関係に詳しい白澤先生(お茶の水健康長寿クリニック 院長)は言います。

山梨は盆地なので地産地消です。
食べてるものの中に健康寿命を長くする要因があるのではないかと思います。

ほうとう

山梨県民は山形名物のほうとうをよく食べます。
ほうとうは 地元で獲れるかぼちゃ・里芋・人参など豊富な野菜に豚肉やきのこ類、そしてモチモチ食感の平打ち麺を味噌で煮込んだ山梨のソウルフードです。

カボチャや人参など色鮮やかな野菜には抗酸化力がある「ポリフェノール」が多く含まれています。
抗酸化力がある「ポリフェノール」は老化や動脈硬化を予防して健康寿命を延ばす効果が期待できます。

実際 山梨県の高齢者でほうとうをよく食べる人はあまり食べない人に比べ翌年も健康に活動できる確率が約2.5倍高いというデータもあります。

マグロ

山梨の食文化の秘密は他にもあります。
実は山梨県にはお寿司屋さんの数が全国1位です。(※人口10万人あたり)

中でも県民に人気の魚がマグロです。
山梨は海なし県にも関わらず マグロの購入量が全国2位なのです。

江戸時代頃に中道往還を使うことで一昼夜で駿河湾から山梨まで海の幸を運ぶことができ、年中魚を生で食べることができたと考えられています。

足が速い魚などに比べ比較的日持ちするマグロが特に多く流通していたそうです。
実際 山梨では江戸時代のものとみられるマグロの骨も見つかっています。

マグロは「オメガ3脂肪酸」が多く含まれています。
オメガ3脂肪酸の中の「EPA」が心臓病の死亡率を下げるという科学的な報告がたくさんあります。
また オメガ3脂肪酸の1つ「DHA」は脳の神経伝達をスムーズにし、認知症の予防にも繋がります。

山梨の健康長寿の秘訣「山梨独特の文化『無尽』」

山梨県の健康の秘訣はまだまだあります。
山縣先生は山梨独特の文化「無尽」が健康長寿に繋がっているといいます。

「無尽」は古くから山梨に根付く歴史のある文化です。
もともとは仲間内で定期的にお金を集め、納税や冠婚葬祭など大きなお金を使う人を助けるために行っていたものです。

その後 お金のやりとりのために集まっていたのが「無尽会」として残り、今では月に1回程度みんなでお金を出し合って開催する食事会へと変化したそうです。

実はこの無尽が健康寿命に大きく関わっており、そのキーワードが「ソーシャルキャピタル」です。
「ソーシャルキャピタル」とは社会・地域における人々の結びつきや信頼関係を表す概念を指し、最近注目されています。

無尽は人に会って様々な話をしたりし、それを楽しみに行っているということでそれが健康寿命に寄与しているのではないかと思います。
実際 無人を楽しみにしている人はそうでない人に比べて 約4.3倍 健康を維持できていることがわかっています。

健康情報の交換

その具体的な健康長寿のポイントの1つは健康情報の交換です。

例えば無尽で健康の話が出たときに健康に関する様々なその情報が入ってきます。
さらに無人仲間は誰かが病気になって困ったときにみんなで助け合うといったことが健康寿命に寄与しているのではないかと思います。

健康の変化に気づく

健康長寿の2つ目のポイントは健康変化に気付くことです。
毎日会っていたり逆に会う機会がないと変化がわかりにくいですが、月1回会うことによって健康状態の変化がよくわかります。

あとがき

運動や食事が大切であることは以前から当番組でざんざん紹介しているのでもうおわかりですよね。
1番驚いたのは「無尽」が健康寿命に寄与していることです。

確かに何かのコミュニティに属している高齢者は長生きする傾向にあるといわれています。
集まって食事会するだけの「無尽」も良さそうですね。

コロナ禍で実際に集まるのは難しいですが、落ち着いたらちょっと考えてみようと思いました。

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