なぜ寒くなると葉っぱが落ちるの?『チコちゃんに叱られる』

2020/11/7放送『チコちゃんに叱られる』
中条あやみさん、高橋英樹さんをゲストに迎えています。

チコちゃん「なぜ寒くなると葉っぱが落ちるの?」

木は非情なリストラを繰り返すひどい会社みたいなものだから

詳しく教えてくださるのは、植物の生態や飼育環境について研究している東京大学日光植物園の舘野園長です。

葉を落とす木は「落葉樹」

寒くなると葉を落とすのことを「落葉樹」といいます。

実はこの落葉樹はある理由で葉っぱをわざと落としています。
そこには葉っぱが行う「光合成」という働きが大きく関わっています。

葉っぱで行われている「光合成」は根から吸い上げた二酸化炭素をもとに太陽の光を使って酸素炭水化物を作り出しす、植物にとっては欠かせない働きです。

植物は光合成によって作られた炭水化物を取り入れて成長しているのです。

落葉樹が持つシビアな一面

大切な葉っぱをなぜ落葉樹は寒くなると葉を落としてしまうのでしょうか?
その理由には落葉樹が持つシビアな一面が関係しています。

そこには利益を追求するあまり社員を人とも思わぬ企業にも似た非情な決断がありました。

夏は光合成をして栄養を取り込む書き入れ時

春に開いた新緑の葉の色は薄く、光合成に必要な葉緑素も不十分です。
葉が十分に成長した夏はまさに光合成で栄養を取り込む書き入れ時です。

木は根から吸い上げた水を「道管」という経路を使って葉に水を供給します。
葉は光合成で作り出した炭水化物を木に供給し続けます。

夏の日差しを浴びる葉っぱの懸命な光合成により樹木は十分な栄養をどんどん取り込んでいきます。

落葉樹は寒くなると「エンボリズム」を警戒する

落葉樹の葉っぱは一年中葉っぱがついている樹木と比べると葉っぱの厚みが薄く長持ちしません。

今は温暖化の影響もあり、冬でも氷点下まで気温が下がることも少なくなりましたが、大昔の日本はかなり気温がずっと低く樹木の中の水分が凍ってしまうほど寒かったと思われます。

落葉樹はその時代の経験から気温が低くなり始める秋に「エンボリズムがもう少しで起きるのではないか」と警戒して葉っぱを落としています。
「エンボリズム」とは樹木の中の水を通す道管が凍ることにより水が流れにくくなる現象です。

秋になり寒くなっていくと日照時間が減り、光合成できるエネルギーも徐々に減少します。
夜に氷点下になると道管の内部が凍ると溶け込んでいた空気が気泡となって固まります。

そして昼間に暖かくなり氷が解けると気泡同士が集まって1つの大きな気泡になり道管の水の流れを遮断します。
葉っぱは水分を失い干からびてしまいます。

そもそも葉っぱには樹木の成長に必要な栄養素がたくさん含まれており、葉っぱが干からびてしまうとその栄養を樹木は失ってしまいます

これは樹木自体の生命すら脅かす大きなダメージです。

落葉樹は自らを守るために葉を落とす

落葉樹は「エンボリズム」によって干からびてしまう前に葉の中に残っている栄養を根こそぎ回収します。
葉っぱが落ちる前に変色するのは栄養分を吸い取られた証拠なのです。

そして葉と枝の境界に「離層」という壁を作り、不要になった葉っぱを切り離して落とています。

自らを存続させるために葉っぱを働かせるだけ働かせて赤字になりそうになると容赦なくリストラする、木はそんなシビアな決断を毎年繰り返しています。

こうして落葉樹は寒くなる前に葉っぱから回収したエネルギーを使って厳しい冬を乗り越えて春にってまた光合成ができるようになると新しい葉っぱを作り再び成長していくのです。

あとがき

落葉樹は自らの命を守るために葉の栄養を回収して切り捨てているのですね。
確かにシビアです。

落葉樹でない木は道管の中の水が凍らないのでしょうか?
だから「エンボリズム」が起こらないから葉を落とさないのでしょうか?

よくわかりませんが、葉が厚い木は温かい地帯で生まれ育った気ではないかと勝手に予想しています。
今は温暖化で氷点下になることが少なくなったので落葉樹もいつかは落葉しない木に進化していくかもしれませんね。

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