食べ過ぎると太ると知りながらついご飯が食べたくなるのはなぜ?『チコちゃんに叱られる!』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

食べ過ぎると太ると知りながらついご飯が食べたくなるのはなぜ?『チコちゃんに叱られる!』

2019/11/15放送の『チコちゃんに叱られる!』
若村麻由美さん、国分太一さん(TOKIO)をゲストに迎えています。

チコちゃん「食べ過ぎると太ると知りながらついご飯が食べたくなっちゃうのはなぜ?」

人類が火と出会ったから

詳しく教えてくださるのは、慶応義塾大学医学部の教授で日本高血圧学会の理事長 伊藤教授です。

ついご飯と食べ過ぎるのは甘みを感じるから

そもそも私たちがご飯をつい食べ過ぎてしまうというのは、ご飯を食べることによって甘みを感じるからです。

米は成分のほとんどがデンプンです。
温かいご飯になった後のデンプンは口の中で唾液に含まれる消化酵素の働きで、ほのかに甘い糖に分解されます。
確かに温かいご飯をよく噛むと甘く感じますよね。

糖は人間のエネルギーを作る基本の物質、つまり原動力です。
そのため、人間はなるべくたくさんの糖をを摂れるようにするために、脳は糖に関する味覚、つまり甘みに最も快感を感じるようになりました。

舌で得た甘みの刺激によって脳では「β-エンドルフィン」という神経伝達物質が出ます。
これが、幸福感や陶酔感を引き起こし、幸せと感じさせるというのです。

しかし、β-エンドルフィンは一旦好きになったものを病みつきにさせる作用があります。
甘みの刺激によって出たβ-エンドルフィンによって「おいしい」「幸せ」と感じると、脳内で新たな神経伝達物質ドーパミンが分泌されます。

ドーパミンの特徴は「意欲を起こすこと」。
つまり、食欲が増してしまいます。

人間は甘みに病みつきになり、それをどんどん食べ過ぎてしまうようになっているのです。
ご飯をつい食べ過ぎてしまうという行動の原点は人類が甘いものを知ってしまったその時に始まったといえるでしょう。

人類と甘みの出会い

始まりは700万年前。
我々人間の祖先はもともと木の上で果実などを食べて暮らしていました。

やがて地球全体が寒い時代になり、果実が減り、祖先は食べ物を求めて地上に降り立ちました。
こうして人類が誕生したのです。

しかし、おぼつかない二足歩行で歩き回り、やっと果実を見つけてもすばしっこい動物に取られてしまいます。
他に何か食べられそうなものがないか探し回って見つけたのが木の実です。

殻が固くて他の動物は食べませんが、頑張って割ってみたら中から出てきたのはデンプンの塊です。
かじってみると味はいまいちでした。
か弱い存在だった祖先はそれを食べなければ生き延びられなかったのです。

ときは流れ、200万年前の旧石器時代。
ここで食の大革命が起こります。

人類は2足歩行をすることで、手で道具が使えるようになり、そして火が使えるようになりました。
火が使えるようになったことで食べ物を焼き調理するようになりました。

火を使えるようになった人類は、それまで硬くて苦いけど生きるために食べていた木の実を焼いて食べてみると「甘くて美味しい!」と発見しました。

デンプンは加熱すると隙間のある状態になり、そこに唾液の消化酵素が入りやすくなります。
デンプンは口の中で糖に分解され、甘みとして舌で感じることができるようになったのです。

こうして調理によって得られた糖の甘みに対して脳が快感を感じる仕組みが私達にも引き継がれ、ついついご飯を食べ過ぎてしまうということに繋がっていると思います。

あとがき

まず最初に浮かんだ疑問は「果実にも甘みがあるよ?」でした。
甘みがあるからついつい食べてしまうならば、それはご飯だけではなく甘みを持つ全ての食べ物にも同じことがいえるのではないでしょうか。

デンプンでないといけないのでしょうか?
そうであればなぜデンプンなのでしょうか?

祖先が500万年もの間木の実を食べていたから習慣になってしまい、同じくデンプンの塊であるご飯を主食として食べているのでしょうか。
もしくはデンプンが最も多く糖を摂れると思っているからご飯を食べるのでしょうか。

もしかしたらただ単純にお米が大量生産しやすく管理がしやすかっただけかもしれません。
そういえば日本史で「果実は積むと潰れるし腐りやすい。一方穀物は積んでも潰れないし腐らない」と学んだような気がします。

生徒時代に歴史を真面目に学べばよかった。時すでに遅し。

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