同じセーターでも素材が違うとこんなに違う!?チクチクしやすい・縮みやすい・静電気が起きやすい『この差って何』

2020/1/14放送『この差って何』
セーターの素材、ウール・綿・ポリエステルの差がテーマです。
1年で1番寒いこの冬、こんな時に欠かせないのが「セーター」です。
セーターといえばウール・綿・ポリエステルと大きくはこの3種類がよく売られています。
まずこの中で1番温まりやすい素材は「ウール」です。
しかし、それ以外にもセーターを買うときに他にもきになるポイントがありますよね。
そこで今回は以下の3つのポイントをウール・綿・ポリエステルのセーターで比較検証をしてました。
- チクチクしないのはどれ?
- 洗濯しても縮みにくいのはどれ?
- 静電気が起きにくいのはどれ?
チクチクするのはウールのセーター
まずは、チクチクしないセーターはどれ?
そもそも、なぜやたらとチクチクするセーターがあるのでしょうか?
服に関する本を多数執筆している文化服装学院の朝日先生に聞いてみました。
チクチクするかどうかは繊維の太さで決まります。
繊維が太ければ太いほどその繊維が刺すように皮膚に触れてチクチクを感じてしまうのです。
人は太さおよそ30マイクロメートル以上の繊維に触れるとチクチクを感じるといわれているようです。
実は素材によって繊維の太さが異なります。
繊維の種類 | 繊維の太さ |
---|---|
ウール | 30マイクロメートル |
綿 | 20マイクロメートル |
ポリエステル | 10マイクロメートル |
ウールの太さは30マイクロメートルと人がチクチク感じる太さです。
ということで1番チクチクするのはウールのセーターでした。
洗濯して縮むのはウールのセーター
そもそもなぜ洗濯した際に縮んでしまうセーターと縮まないセーターがあるのでしょうか?
それは繊維の表面が原因です。
表面が粗くて、ギザギザしている繊維が縮みやすくなります。
そしてウール・綿・ポリエステルの中でとても縮みやすいのはウールです。
綿とポリエステルは洗濯をしてもあまり縮みません。
実際に3種類のセーターの繊維を取り、表面のギザギザ具合をチェックしてみました。
繊維の種類 | 繊維の表面 |
---|---|
ウール | ギザギザ |
綿 | 滑らか |
ポリエステル | 滑らか |
縮まなかったポリエステルと綿の繊維の表面はかなり滑らかでした。
一方で縮んだウールの繊維の表面はギザギザです。
このギザギザがどう絡んでしまうかというと、水に濡れると繊維の表面のギザギザがまるで花びらのように開いてしまいます。
ギザギザが開いた状態で洗濯すると繊維同士がこすれる時に繊維が絡んで繊維同士がくっついてセーターが鎮でしまうのです。
縮んだセーターはヘアコンディショナーで元に戻せる
ここで朗報です!
洗濯して縮んでしまったウールのセーターはヘアコンディショナーを使うことで元に戻すことができます。
- 洗面器などにおよそ30度のぬるま湯を張り、そこへヘアコンディショナーを3プッシュ入れます
- 縮んだセーターを浸して伸ばしながらほぐします
- あとは水でゆすいで平らなところに置いて乾かすだけで
お気に入りのセーターが縮んでしまった方、ぜひお試しください。
静電気が起きやすいのはポリエステルのセーター
静電気が起きにくいセーターと起きやすいセーターの差。
そもそもなぜセーターを着るという静電気が起きやすいのでしょうか?
静電気は動いた摩擦などでセーターの中にどんどん溜まっていきますが、実は静電気が起きやすいかどうかは繊維の水分量で決まります。
実は静電気は繊維の水分量が多ければ多いほど起きにくく、少なければ少ないほど大きいやすいのです。
セーターを着てバチバチとなるのはセーターに静電気が溜まっているからです。
繊維に含まれている水分量が多いと、水が蒸発するのと同時に静電気もセーターから離れていくのでセーターの静電気の量が少なくなるのです。
しかし、繊維に含まれている水分量が少ないと静電気は離れていかないので溜まる一方であり、その結果 静電気が起きやすい状態になってしまいます。
3種類のセーターの中で1番静電気が起きやすいのはポリエステルです。
実際に3種類のセーターの水分計をあててそれぞれの水分量を測定してみました。
繊維の種類 | 水分量 |
---|---|
ウール | 5.7% |
綿 | 8.5% |
ポリエステル | 測定不能(水分量が少ない) |
まず静電気が起きなかった綿のセーターは水分量が8.5%、続いて静電気が起きなかったウールののセーターは5.7%と出ました。
そしてポリエステルのセーターはというと水分量が少なすぎてて計測不能となりました。
ポリエステルの原料は石油なので油が水を弾いて吸収しないため吹部飲料が少ないのです。
ということで1番静電気が発生しやすいのはポリエステルでした。
あとがき
ウールのセーターが一番温まるけれどチクチクするわ選択すると縮むわで扱いにくいアイテムですね。
これまでセーターやマフラー、ニット帽を購入する時にあまり素材を気にしたことがありませんでした。
というより、チクチクするのが嫌であまり使わなかったのですね。
これからはウール以外の素材を選べば良いのとウールを着るときは下にワイシャツか何かをきていけば良いと気づきました。
静電気も大嫌いなので綿もしくはウールに似たカシミヤもありますのでそれも視野に入れておくのも良いですね。
セーターなんて全部同じだと思っていましたが、素材によって違うので目からウロコでした。

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