飲み方次第で大間違い!?正しい水の飲み方『健康カプセル!ゲンキの時間』 | 頑張ることをやめたら人生楽しくなった

飲み方次第で大間違い!?正しい水の飲み方『健康カプセル!ゲンキの時間』

2020/7/26放送『健康カプセル!ゲンキの時間』


この暑い季節に欠かせないのが「水」です。

人間の体に必要な水分。
きちんと飲めば脳梗塞や心筋梗塞の予防はもちろん便秘解消熱中症予防などなど、様々な効果が期待できます。

しかし、ちゃんと水を飲んでいるつもりでも間違った水の飲み方をしているかもしれません。
水分不足は重大な病気の引き金になります。

ということで、今回は水の飲み方を徹底リサーチします。
水と健康の関係に詳しい済生会横浜市東部病院の谷口先生と兵庫医科大学腎臓科の服部先生にお話を伺います。

脱水すると死に至ることもある

そもそも人の水分量は男性は体重の約60%、女性は約55%といわれています。
体重68キロの場合 41 リットルもの水分が体内に含まれているということになります。

水分減少率
(体重に占める割合)
主な症状
2%喉の渇き
4%疲労困憊・体温上昇
8〜10%意識障害・けいれん
20%無尿・死亡
出典:中野昭一『スポーツ医学』(1999)より

体内の水分が2%失われると喉の乾きを感じ始め、4%で疲労困憊などの症状、そして20%以上になると死に至ることもあります。
だからこそ水を飲むことはとても大切なのです。

人は何もしなくても1日2.5リットルの水分を失う

「1日2リットル飲みましょう」とよく聞きますが、そもそも1日2リットル飲まないといけない理由は何でしょうか?

実は人は意外と意外と日常生活の中で水分を消費しています。
そこで、どのくらい水分を消費しているのかを検証しました。

40代と30代の健康な男女2人に室温25℃の部屋に入ってもらい、座ったまま何もせずに時間過ごしていただきました。
すると、2時間前と比べて2人とも体重が50グラム減少するという結果になりました。

これは「不感蒸泄」といって皮膚や呼吸等から水分が常に失われていくためです。
あまり汗をかかない環境でも皮膚から0.7リットル、呼吸で0.2リットルなど、1日に失う水分はおよそ2.5リットルにもなります。

だから水分補給が必要です。
食事から1日1リットルの水分を摂り、飲み物で1.5リットル摂ることが理想的です。

ただし、外回りなど汗をかくことが多い仕事の人は1日食事から1リットル、飲みものからは2リットルの水分補給が目標です。
自分に合った水分補給を心がけましょう。

朝一番の水はうがいの後に飲む

起き抜けの水1杯は身体に良いです。
感染対策にうがいをしてから水を1杯飲むのがオススメです。

コーヒーは利尿効果があるので注意

コーヒーには利尿作用があります。

コーヒーを飲むと利尿作用によって水分が尿として失われてしまいますが、人によっては水分がちゃんと体内に補給される方もいます。
ただ、コーヒーを飲んで直ぐにトイレに行く方は水分が失われてしまうので要注意です。

熱中症の原因の1つが脱水症なのでカフェインの利尿効果で体の水分が少なくなって熱中症の引き金になることがあります。

アルコール摂取が脱水症状を起こす

アルコールが脱水を起こします。

お酒には強い利尿作用があり、ビールを1リットル飲んだら1.1リットルの水分を失うという研究結果もあります。
つまり、ビールを1リットル飲んだら1.1リットル以上の水分摂取が必要です。

200mlの水をこまめに飲む

日常は忙しくてこまめに水分補給ができない方も多いでしょう。
1度にたくさんの水を飲んで水分補給しようと考えがちですが、これはあまり良くない飲み方です。

実は、生理的に身体が吸収できる量は200〜250mlです。
これ以上飲むと水が無駄になってしまいます。

体は敏感で水分が少しでも多く入ってくると水に満たされた感じになります。
このサインを抗利尿ホルモンがコントロールして余分な水分を尿として外に出します。

抗利尿ホルモンとは、体に水分を溜めるよう指示を送るホルモンのことです。
たくさんの水を一気に飲むと抗利尿ホルモンの分泌量が減り、水分が尿として排出されやすくなってしまうのです。

なので、どんなに忙しくても1時間に1回は水を飲むと決めて強制的に飲むくらいしましょう。

食事の量に気をつける

水分摂取はもちろん水で飲むことも大事ですが、その他に食事からたくさん摂っています。
先ほど1日のうち1リットルは食事から水分を摂取していると説明しましたが、食事量が少ないとその1リットルの量に達しません。

ちなみに、先生オススメの1日の食事量は以下の通りです。

朝食:トースト、ポテトサラダ、目玉焼き、牛乳、果物
昼食:ご飯、豚肉の生姜焼き、おろし和え、ひじきの煮物、果物
夕食:ご飯、アジの塩焼き、胡麻和え、煮物、あさりのすまし汁

食事をしっかり食べることで1.5リットルの水分が摂れるそうです。

寝る前に水分を取らないと危険!

夜中にトイレに目が覚めるとお悩みの方もいるでしょう。
夜中にお手洗いに行きたくならないように夕食以降 水分を取らないように気をつけている方もいるかもしれません。

実はそれは危険です。

寝る前に水を500ml 飲んだ人と飲まなかった人で赤血球の血中濃度を比べると飲まなかった人の方が高くなっていたというデータもあります。
つまり 血液の濃度が高くなり心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります

なので、夜中にトイレに行きたくなるのを覚悟して水を飲んでください。
水を飲み続けることで体がだんだん慣れてきて「これだけ水を飲んでも大丈夫なんだ」と精神的にも慣れてきます。

命を守るために水分補給をしっかり摂ってください。

水分補給におすすめの食材「スイカ」

この時期にぴったりな水分補給におすすめの食材、それがスイカです。
夏の定番スイカこそ、この時期にぴったりの水分補給食材なのです。

体への吸収速度が上がる

スイカの水分量はなんと89.6%で、野菜や果物の中でトップクラスの水分の多さです。

しかも糖質を含む水分のほうが身体への吸収速度が上がるという研究結果があります。
つまり 同じ量の水を飲むよりスイカを食べる方が体が潤いやすいです。

ダブルの抗酸化作用が期待できる

さらにスイカには驚きの健康効果もあります。
この時期 水分補給におすすめのスイカは水分が多いだけではありません。

実は健康に良い成分であるリコピンが多く含まれています。
リコピンは優れた抗酸化作用によって老化や動脈硬化などを予防する効果が期待できる栄養素です。

リコピンはトマトに多いということでよく知られていますが、スイカに含まれるリコピンはなんとトマトの約1.4倍です。

さらにスイカに含まれるシトルリンも今注目の栄養素です。
シトルリンはお肌などを老化させる活性酸素を素早く除去する働きがあります。

つまり、リコピンとシトルリンでダブルの抗酸化作用が期待できるのです。

スイカの摂りすぎに注意

スイカにも注意点はあります。

甘くて美味しいスイカは水分だけでなく糖分も多い食材です。
1日1/5個程度にするなど食べ過ぎには注意しましょう。

美味しいスイカで暑い夏を元気に乗り切りましょう!

あとがき

お茶をよく飲んでいますが、それで水分補給ができているつもりでした。
お茶にもカフェインが含まれていますのでもしかしたら無自覚に脱水症状を起こしていたかもしれません。

これからは暑くなるので積極的に麦茶を取ろうと思っています。
麦茶にはカフェインが入っておらず、逆にミネラルが入っているので夏に良いピッタリの飲み物だと以前本番組で紹介していました。

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