【韓流ドラマ】『30だけど17です』感想

17歳に昏睡状態になってしまい、目が覚めたら30歳になっていた女性ウリ。
少年時代に初恋を死なせてしまったトラウマで17歳のまま心を閉ざしてしまった男性ウジン。
そんな二人がお互いの正体を知らずに出会い、そしてお互いを想い合うことでトラウマや障害を乗り越えていくストーリーです。
登場する人物がみんな良い人で嫌な想いをしません。
意地悪な人がいるとしたら、ウリをライバル視していたバイオリニストですが、彼女もウリの純粋な心に触れて更生してウリの良き協力者となります。
もう皆が皆、ウリやウジンを大好きで二人のためなら協力も惜しまない素敵な人たちばかりです。
ドキドキハラハラすることもなく気持ちよく見ていられました。
出演者
シン・ヘソン
主人公であるウ・ソリを演じる女優です。
ドラマ『黄金の私の人生』で主演を務めた人です。
どことなく哀愁漂う表情がとても似合う女優だと思っています。
ヤン・セジョン
ウ・ソリに思いを寄せるコン・ウジン役を演じる俳優です。
ドラマ「愛の温度」で主演を務めた人です。
そんなに表情豊かな俳優ではありませんが、かなりの人気だそうです。
アン・ヒョソプ
好青年のユ・チャン役を演じる俳優です。
チャンはコン・ウジンの甥にあたる人物であり、ウジンと共に生活しています。
この作品で初めて見た俳優です。
明るく目の前のことに懸命に取り組み、家族思いでもあり友達思いでもある心優しき青年を見事に演じていて彼にハマってしまいました。
イェ・ジウォン
ウジンとチャンが暮らす家に家政婦として勤めているジェニファー役を演じる女優です。
『また!?オ・ヘヨン~僕が愛した未来(ジカン)~』に出演していた女優です。
奇抜な役を見事に演じきってとても印象に残った女優です。
今回も謎めいた家政婦を演じており存在感を醸し出していました。
ストーリー
初恋は悲しい思い出
ウジンはある少女に想いを寄せていた。
その少女はバイオリニストであり、純粋な心の持ち主であり、話したこともないけれど彼女の立ち振る舞いに惚れたのだった。
ある日、名前が書かれたジャージを着て歩いているのを見て彼女の名前が「スミ」だと知る。
なんども声をかけようとするが、その度に邪魔が入って声をかけずじまい。
ある日バスに乗ったらふと声をかけられ、振り返るとそこには寄せているスミが立っていた。
バイオリンのコンクルートが行われている会場に行くにはどのバス停で降りたら良いかとウジンに質問したのだった。
驚いたウジンは心を落ち着かせ、会場に近いバス停を2つ教えた。
そのバス停に近づくと、まだ一緒に居たかったウジンは降りようとしたスミを阻止して次のバスの方が近いと告げた。
そのまま話を続けようとしたウジンだが、スミの友人がバスに乗り込んで声をかけてきたため、恥ずかしさのあまり思わずバスから降りてしまう。
しかし、どうしても今話さないと後悔すると思ったウジンはバスを追いかける。
その矢先、バスが交通事故にあってしまう。
バスは横転し、ひどい風景にウジンは目の前に起きたことが信じられず呆然とする。
そしてスミの死亡がニュースに流れ、自分が降りるのを止めたせいで死なせてしまったと激しい後悔と悲しみに暮れる。
そして逃げるように韓国を出て姉夫婦が住む家に転がり込んだ…。
目が覚めたら30歳
一方、ウ・ソリは17歳の時に不慮の事故で昏睡状態になり、13年間も眠り続けていた。
奇跡的に目が覚めた時には30歳になっており、昨日までは17歳だったのに急に30歳になってしまった状態を受け入れられず思わず病院を飛び出してしまう。
自分の家に帰るが、そこには見ず知らずの男性が住んでいた。
その彼こそが成長して30歳になったウジンだった。
ソリが住んでいた家はとっくの昔に売りに出しており、ウジンの親がその家を購入して今はウジンと甥っ子であるチャンが住んでいたのである。
途方にくれるソリだったが、あまりにかわいそうと思ったソリとウジンは1ヶ月間だけ家に住むことを許した。
こうして3人の奇妙な生活が始まった。
ウリはウジンの初恋相手だった
実はこのウリこそがウジンが死なせてしまったと思い込んでいる初恋相手だった。
なぜウジンが初恋相手を「スミ」だと思い込んでいたのか?
それはウジンが彼女の名前を知るきっかけとなったジャージが、実は彼女が親友であるスミから借りたものだったから。
友人の名前「スミ」が書かれた服を着た彼女を見て「スミ」だと勘違いしたのだった。
ウジンにとっては幸運にも初恋相手が生きていたわけですが、不幸にも名前を間違えて覚えていたため、スミが初恋相手だと気付かない。
1ヶ月間一緒に過ごすうちに、ウジンはウリの言動が初恋相手と重なって見えてその度にトラウマによるパニック発作を起こして苦しむ。
しかしウジンはウリに特別な感情を抱くようになり、自分と過去と向き合ってトラウマを乗り越えようと決意する。
スミの墓参りでウリの正体を知る
親友のスミが交通事故で死んだことを知ったウリは悲しみに暮れてスミの墓参りに行きたいとウジンにお願いする。
スミが昏睡状態に陥った原因があのバスの交通事故だと知ったウジン。しかも初恋相手スミの親友。
トラウマを乗り越えようと決意したウジンはウリと共にスミの元へ行くことにしました。
スミの墓の前で大泣きするウリ。
スミの写真をみて呆然とするウジン。
ウジンが想いを寄せていた少女と顔が違っていたのだ。
そして気づく。
目の前にいるウリこそが初恋相手だったのだと。
ウリが生きていてくれたこと。
自分が死なせてしまったわけではないこと。
いろんな思いが溢れて涙を流し、ウリを抱きしめて「ありがとう」と呟く。
そして恐ろしいことに気づいてしまった。
自分がウリの最も輝かしい青春時間を奪ってしまったと。
こうして新たな負い目が生まれたウジンはウリの顔をまともに見られずその場から立ち去り、さらに家出する。
ウジンの荷物がないことに気づいたチャンは焦り、ウリにウジンは辛いことがあるたびに海外に放浪の旅に出る悪い癖があると説明しました。
最低半年は帰ってこないかもしれないと。
トラウマを乗り越えてウリと共に生きることを選んだウジン
自分のせいでウジンが傷つき家を出たと知ったウリはもう二度と会えないかもしれないと悲しむ。
二人の思い出が詰まっている歩道橋で一人静かに泣き続ける。
そこに放浪の旅に出たはずのウジンが姿を現す。
そしてウリに想いを告る。
自分のせいでウリに危険な目に合わせたこと。
自分のせいでウリの大事な時間を奪ったこと。
自分はウリと共に幸せになる資格はないと。
しかし、それでも自分はウリのそばにいたいと切実に思っていること。
そんな彼の想いを聞いたウリはあなたが知っていることが全てではないと言い、自分の思い出を話し始めた。
空港で置きっ放しにしていたバイオリンをウジンが受付に届けてくれたから盗まれずに済んだこと。
お礼が言いたくて探し続けたこと。
相手がウジンだと知り、何度も声をかけようとしたけどすれ違って声をかけずに終わってしまったこと。
何度かすれ違っていたけど見かける度に素敵になっていくウジンのこと。
そして自分もウジンに想いを寄せていたこと。
あの時バスで声をかけたのは偶然バスに乗り込んだウジンに話しかけたかったから。
降りるバス停を聞いたのは声をかける口実にすぎなかったと。
あの時バスを降りなかったのはウジンに止められたからではなく、ウジンともっと話がしたかったから降りなかったと。
過去は取り戻せないけれどこれからの時間は2人で作っていける。
ウリはウジンにそう告げて共に生きたいと告げ、ウジンはそれを受け入れた。
こうして17歳で止まった2人の時間が動き出した。
あとがき
名前を間違えて覚えるなんてなんて間抜けな少年だのだろうと思ったが、恋している17歳って結構テンパっているし初歩的なミスを犯してもおかしくないと考えを改めました。
17歳で時を止めてしまったウジンとウリは30歳になっても振る舞いや感情が子供のままです。
目が覚めたら30歳で両親に捨てられたという、わたしだったら17歳らしく泣いて暴れて泣き暮れるところを明るく忍耐強く乗り越えようとするウリをマジですごいと思いました。
一方、トラウマに囚われて大人になれないウジン。名前の通りウジウジした奴でした。
そこがピュアで可愛いと思う人もいるのでしょう。うん。
ドラマに登場する人物は皆良い人ばかりでした。
心が疲れた時に『30だけど17です』を観ると元気になれるかもしれません。

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