なぜ電子レンジはチンと鳴るの?『チコちゃんに叱られる!』

2020/5/8放送『チコちゃんに叱られる!』
田中美佐子さん、千葉雄大さんをゲストに迎えています。

チコちゃん「なぜ電子レンジはチンと鳴るの?」

藤井寺市にサイクリングに行ったから

詳しく教えてくださるのは、電子レンジ界のレジェンド 元大手家電メーカー社員 藤原康宏さんです。
何を隠そう この方が電子レンジの「チン」という音を開発した人です。

昔は電子レンジに自転車のベルが入っていた

電子レンジのチンの音は自転車のベルの音を真似ました。
料理が仕上がったよということを知らせるためにチンと鳴らしたのです。

当時は電子レンジの中には実際に自転車のベルが搭載されていました。
なぜ電子レンジの中に自転車のベルが入っているのでしょうか?

最初 電子レンジにはベルがなかった

かつて日本が東京で初めて行われるオリンピックに沸いていた頃、日本の料理にぬくもりをもたらすものがありました。
それは「電子レンジ」。

今から約60年前の昭和36年 東京オリンピックの開催を前に日本は高度経済成長期に突入。
エアコンやカラーテレビが登場して家電ブームが到来していました。

そんな中、藤原康宏(23歳)は「誰もやっていないことをしたい」と家電メーカーに入社し、電子レンジ部署に配属されました。

昭和36年ライバル会社が国内初の業務用電子レンジを発売し、入社翌年 藤原の会社も業務用電子レンジを発売しました。
当時は一部のレストランや食堂車などでのみ使用されていました。

ある日クレームの電話が藤原会社に入りました。
「出来上がったのに気づかなかった」
電子レンジそんな短時間で温まるとは誰も思わず、そろそろかと思ったときには冷めてしまっていたというのです。

そこで藤原は考えました。
「終了の合図をつければいいじゃないか」

しかし、当時電子レンジが使われていたのはうるさい厨房。
厨房でも気付かせるには、どんな合図がいいのか全員が頭を抱えました。

サイクリング中に自転車のベルを電子レンジに入れようと思いついた

藤原の会社は楽しい会社でした。
夏には運動会で冬にはダンスパーティ。催し物が盛んな会社でした。

季節は春。
サイクリングに行こうということになりました。

電子レンジの音の問題はどこへやら、藤原は社員に交じってペダルを漕いでいた。
すると突然道幅が狭くなり、危ないと思った藤原が「チーン」と自転車のベルを鳴らしました。

前の同僚が振り向いた。道端の親父が振り向いた。お母さんも振り向いた。赤子は泣いた。
誰もが気になる音でした。

「この音だ!」と藤原は思いました。
そこで、会社の隣町 堺市の自転車屋さんからいくつものベルを取り寄せて電子レンジに入れるベルを決めました。

誰もそれほど電子レンジに目を向けてくれていない時だったのでなんでもやれた時代でした。
つけるものも勝手でどんな音がつくのも勝手という時代でした。

こうして自転車のベルが電子レンジに包まれました。
このチンと鳴る電子レンジは大ヒット商品となり、家庭用にもチンという音が搭載されました。

藤原の会社は世界で1番早く1億台を売り上げました。

そして人々はで電子レンジで温めること“チン”すると呼ぶようになりました。
日本で電子レンジが生まれて約60年、オリンピックがまた東京へやってくるのを待つ令和になっても、人々は電子レンジで温めることを「チン」と呼んでいるのです。

あとがき

当時はなんでもやれた時代だったと藤原氏がおっしゃっているように、今の時代では自転車のベルをそのまま電子レンジに入れると色々大人の事情やら問題やら出てきそうです。
そう考えると昔はやろうと思ったことがやれる、楽しい時代だったのだなぁと羨ましくもありました。

いまの電子レンジにはおそらくベルは入っていないでしょうね。
入っていたらそれはそれで面白いですが。

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