時計メーカー「シチズン」を総力特集!『がっちりマンデー‼︎』

今日の『がっちりマンデー』は「シチズン時計」でした。
売り上げは、3200億円以上。
がっちり儲かっている最大の理由は「シチズンの時計づくりのノウハウがスゴイ」っていうこと。
シチズンの時計作りの何がすごいのか。
そこで今回、シチズンの知られざる時間ビジネスを大公開!
シチズン時計株式会社 代表取締役社長 佐藤敏彦さんをゲストに迎えています。
佐瀬社長、両腕にシチズンの時計をつけるとアピール。
右腕には、「ザ・シチズン」180万円。
今年の秋発売予定で、世界初の年差1秒の腕時計だといいます。
左腕には既に発売されている、厚さが3ミリの世界一薄い「エコ・ドライブワン」。
その軽さに加藤さんも驚いていました。
価格は35万円以上!
ちゃっかり宣伝していますね(笑)
シチズン時間ビジネスの秘密:ムーブメントを大量生産する組み立てライン
やってきたのは長野県佐久市にあるミヨタ佐久工場。
この工場では時計にとって一番大事なものを作っています。
それは「ムーブメント」。
「ムーブメント」をメインに作ってる工場です。
「ムーブメント」は針が正確に刻むために欠かせない時計の心臓です。
歯車や基盤やネジ、コイルなど。
多いものだと200点もの以上あります。
小さな整備部品が組み込まれたとても複雑なものなんです。
ミヨタ佐久工場がすごいのは作っているムーブメントの数が多い。
年間1億5000個の「ムーブメント」をこの工場で作っています。
毎日40万個以上作っている計算になります。
なぜ複雑なパーツをそんなに大量に作れるのか
早速、ムーブメントの生産ラインにいざ潜入。
非常に広いスペースがあり、全てがムーブメントを組み立てている生産ラインになります。
全部で130の工程があります。
従来など約130人かがってやっていた仕事を自動化して、今はスタートから完成まで1人が対応しています。
どんな工程があるのか
まず、分針用を動かす歯車を金色のパーツを中心に組み込む工程です。
組み込んだらちゃんと乗っかっているかを検査します。
組み込みから検査までが1工程になります。
組み立てたら必ずチェックします。
部品の取り付けがしっかりできていないと、検査で、商品ラインから弾かれるようになっています。
続いて、耐久性を上げるためのオイルの給油。
そして時計の稼働に欠かせないコイルのを取り付け工程。
そして最後に、画像による精密検査を終えたら、ムーブメントの箱詰め。
全ての組み立てマシンに共通のルール
シチズンでは、大量に時計を作るために全ての組み立てマシンが共通のあるルールを守って動いているといいます。
それが1個1秒でムーブメントが作れるところです。
全ての工程が1秒に1工程っていうので1工程を切ったり、一定のレベル秒で仕上げています。
もしどこか一つの工程が0.1秒でも作業が遅れると、どんどんずれていってしまい、1個1秒で作れなくなってしまいます。
あらためて1工程ずつチェックしたところ、たしかに1工程1秒間で仕上げています。
130工程全てをジャスト1秒で仕上げていく。
結果、組み立てラインの作業が止まることなくぴったり1秒で仕上がっていくのです。
シチズン時間ビジネスの秘密:匠の技!高価格帯の時計を生み出す職人
佐久工場とは違う方法で時計を作っている工場があるといいます。
そこで、長野県飯田市に飯田工場へ。
こちらは手作業を中心とした高価格帯の時計工場の生産工場です。
この工場では1本70万円もするエコ・ドライブ・ワンや1本120万円もする「カンパノラ」といった高額時計をおよそ500人の時計職人が毎日手作業で組み立てています。
さらに非常に重要なものを組み立てるエリアがあります。
ここはマイスターという呼ばれる熟練の職人さんたちの組み立てエリアです。
時計職人500人のうち24人しかいないマイスターと呼ばれる達人たち。
ここではさらに高価格帯時計を職人技で仕上げています。
たった一人のスーパーマイスターがすごい!
勤めて40年になるという、マイスターの中でも一人しかいないスーパーマイスター荒井さんが登場。
昨年、ものづくり大賞を受賞したすごい方なんです!
どのくらいのすごさなのか?
そこで厚さ3ミリの高額腕時計「エコ・ドライブワン」を組み立ててもらいました。
ムーブメントの厚さにいたっては1ミリ。
取り付けるパーツ数は85点。
一番小さいサイズのネジは長さ0. 7ミリ。
それでは、組み立てスタート。
まずは、厚さ0. 4ミリのパーツから。
工具で土台となる部品をちょっとでも傷つけてしまうと商品にならない。
すごく繊細で難しい作業なのだが、スーパーマイスターの荒井さん、あっさりと載せた。
さらに、オイルもひょいと。
顕微鏡なしでもぴったりと載せた。
さすがスーパーマイスター!
この組立作業でポイントは部品のつまみ方が大事とスーパーマイスターの荒井さんは言います。
小さいパーツばかりなので部品のつまむ場所や力加減をほんのわずかでも間違えると傷がついたり曲がってしてしまうという繊細な作業。
こうして10分ほどで厚さ1ミリのムーブメントが完成!
時計づくりの特に難しいと言われている組み立てが時計の針付けです。
2ミリにも満たないわずかな隙間に時計の針を2本も取り付ける。
やはり針同士はもちろん、文字盤にも針が絶対にぶつかってはならない。
時針と分針自身の間はわずか0.1ミリ。
スーパーマイスターの荒井さん、躊躇することなく時針を特性の器具で押し込みます。
分針も臆することなくしっかりと押し込みます。
時計の針を横から見てみると文字盤と時針の間、時針と分針の間、どちらもまっすぐ平行になっています。
まさに匠の技!
しかも、1日に20〜30個も組み立てちゃうんだとか。
すごいな〜
なぜ手作業なの?
「いまAIの時代なのでできなくはないが、ロボットのハンドリングの精度が人間の技に追いついていない。だから手作業しかない。」と社長 佐藤さん。
やっぱり本当にロボットよりやっぱり人間の方がすごいんですね。
工場で作った機械はその後どうなるの?
佐久工場は、全て内作の装置機械です。
工場で作った機械の部分は、完成時計を作るメーカーさんに卸していきます。
完成した時計はは各ブランドで完成メーカーさんが作りますが、ムーブメントがシチズンのを使っていることがかなり多いです。
シチズン時間ビジネスの秘密:大型の施設にある設備時計の正確さ
シチズンには腕時計以外にも大事な時計のビジネスがあります。
街中にある大きな時計、設備時計といって、これを作って設置するのもシチズンの大事なお仕事なんです。
設備時計は普通の時計とは少し違います。
絶対に時間がずれてはいけないため、その裏側には、特別な仕組みがあります。
今回特別に都内のゆりかもめの駅構内にある秘密の部屋を案内してもらいました。
いろんな設備が並んでますが、その中に親時計があり、これで各時計に時間を送っております。
大型の施設にある設備時計は精度の高い親時計と複数の子時計を繋げてまとめて動かすことで、時間がずれてトラブルになることが防げます。
駅など時間の正確が求められる場所では欠かせない時計です。
この設備時計は確実に正確な時間を送れるように配線で繋げています。
配線から電気も送れるので電池切れで時計が止まるという心配もありません。
最も大事な保守点検と修繕作業
そして、この設備時計で最も大事な作業が保守点検と修繕作業。
設備時計は屋外に設定されているためカバーをしてあっても、傷みやすいです。
なので技術のスタッフが点検や部品交換などを定期的に行なっています
これは年間全国で1700件、一人で年間100件ぐらい対応しているそうです。
そんな一つの設備時計の売り上げは年間30億円!
まだまだ伸びそうですねえ。
シチズン時間ビジネスの秘密:計時・計測ビジネスがすごい!
こんな時間ビジネスもあります!
シチズンでは、様々なスポーツ大会で時間を計って表示するというビジネスを行っています。
今回やってきたのは長野マラソン行われる長野オリンピックスタジアム。
レース前日の土曜日、シチズンのジャンパーを着たスタッフが慌ただしく作業しています。
スタッフが取り出したのは計時の親時計制御器です。
親時計制御器がメインでここに時間を打ち込んで、レース中に沿道に設置されている表示板に計測時間を送って表示させています。
コースの各ポイントに1台ずつ設置するとのこと。
各区間で正確な時間を管理している制御器ですが、それぞれの時間はどうやってずれないようにしているのでしょうか?
制御器にはカーナビなどでおなじみのGPSの信号は時間データを含んでいます。
そのため、シチズンがマラソンで使う時計はGPS衛星から時刻情報を受け取っています。
屋外であれば世界中の方でも受信できます。
GPS式であれば、制御機器がある複数に分かれていても現在時刻がずれることがありません。
スタッフがこの制御器が正常に動作していると確認したら、同じ日の作業は終了。
翌朝6時。
スタートまで2時間半。
各区間で制御器と表示板を設置しています。
スタート地点では、何やらセッティング中。
正確さの精度を上げるため、ピストルを制御器と繋げるとのこと。
そして午前8時30分。
号砲とともに無事計測も開始。
各区間の制御器をずれることなく計測をスタート!
スタッフが安堵の顔を浮かべます。
ランナーの途中タイムはどうやって測るの?
さて、レース観戦の楽しみ方の一つとなっているのが途中区間の記録です。
どうやって走っているランナーの途中タイムを正確に測っているのか?
それは、選手一人一人のゼッケンにチップが付いていてスタートからの時間の計測しています。
そして途中の計測区間にはマットが敷いてあり、通過すると同時に、ピッと計測できちゃうんです。
そして、ランナーがゴール。
表示板にもタイムが表示され、無事にタイムを計測できました。
国内14の大会で大活躍のシチズンの計時・計測ビジネスです。

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